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尹錫悦「済州4・3犠牲者の名誉回復に努める」…保守政党の次期大統領初の追悼式参列

登録:2022-04-04 02:46 修正:2022-04-04 08:55
朴槿恵大統領時代に国の記念日に指定、追悼式は不参加
3日、事件から74年となる済州4・3犠牲者追悼式に参列した尹錫悦次期大統領/聯合ニュースTVの画面より

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領は3日、事件から74年となる済州4・3犠牲者追悼式に参列し、「犠牲者と遺族の名誉回復に努める」と述べた。保守政党出身の大統領や次期大統領が済州4・3追悼式に参列したのは今回が初めて。

 尹次期大統領は3日午前10時ごろ、済州4・3平和公園で行われた追悼式に参列し、追悼の辞で「犠牲者の霊前に深い哀悼の意を伝える。苦痛の月日を共にしつつ平和の島済州を築き上げた遺族のみなさまにもお見舞い申し上げる」と述べた。尹次期大統領は「私たちは4・3の痛切な歴史と一人ひとりの罪のない犠牲を記憶している」とし「口惜しいの一言も言えず、大切な人を失った痛恨を恋しさで耐えてきた済州道民と済州の歴史を前にして粛然とする」と述べた。

 尹氏は続いて「4・3の痛みを治癒し、傷痕を癒すことは、まさに4・3を記憶する私たちの責任であり、和解と共生、そして未来へと向かうための大韓民国の役割」だとし「4・3犠牲者と遺族の完全な名誉回復に努める」と述べた。また、「生存犠牲者の苦しみと、大変な時代を乗り越えてきた遺族の人生と痛みも、国が責任をもって癒していく」と付け加えた。

 尹氏は「罪のない犠牲者たちを国民とともに温かく慰め、痛みを分かち合うことは、自由と人権という普遍的価値を志向する自由民主主義国家の当然の義務」だとし「過去の悲劇を繰り返さないという意志は、74年が過ぎた今日、この場においても受け継がれており、今後も受け継がれていくだろう」と述べた。また「過去は私たちには変えられないが、未来は私たちが共に作ってゆけるという信念こそ、悲劇から平和へと向かった4・3の歴史の力だと思う」とし「ここ済州4・3平和公園の持つ平和と人権の価値が広がってゆき、世界と出会えるよう新政府でも努力する」と約束した。

 尹次期大統領は候補時代の今年2月に済州を訪れた際、「遺族に適切な補償が行われるよう最大限努力する」としつつ、追悼式への出席を約束していた。尹次期大統領は追悼の辞で、「今年2月に私がここを訪れた時は吹雪だった。今日見てみると、済州のいたるところで赤い椿が満開だった。完全な春が来たのだ」とし「みなさん一人ひとりの胸にも暖かな春が花開くよう一層努めていく。罪のない犠牲者の魂を国民とともに温かく包み込むという約束を忘れない。改めて犠牲者たちが安らかに眠ることを祈りつつ、遺族にも深い哀悼の意を伝える」と述べた。

 済州4・3犠牲者追悼日は、朴槿恵(パク・クネ)政権時代の2014年に国の記念日に指定された。保守政党出身の大統領や次期大統領が4・3追悼式に参列したのは今回が初。

オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1037277.html韓国語原文入力:2022-04-03 10:35
訳D.K

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