与党「共に民主党」のイ・ジェミョン候補と野党第一党「国民の力」のユン・ソクヨル候補が、公式の選挙運動最終日の現場遊説先として、それぞれソウル清渓(チョンゲ)広場とソウル市庁広場を選択した。両候補は約400メートルの距離を置いて、ソウル市民の票を得るための総力戦を繰り広げることになる。
イ候補は、公式選挙運動最終日の8日午後7時、ソウルの清渓広場で大型遊説を計画している。2017年のろうそく革命の象徴である清渓広場で「歴史を過去に戻してはならない」という点を強調するというもの。民主党の選挙対策委の主要関係者は7日、本紙の電話取材に「民主主義が今よりも後退したり、沈没したりすることのないよう、目覚めた市民たちが一緒に投票しようという意味」だとし「民主主義と経済は車の両輪であるだけに、民主主義が後退すれば民生経済も後退するという点も強調する予定」と述べた。宣伝カーを活用できる最後の大型遊説先は象徴的な意味があるため、2017年のろうそく革命の中心である光化門(クァンファムン)広場が最適の場所と判断したが、光化門広場が現在工事中であるため、近くの清渓広場を演説場所に選んだ。
公職選挙法では、遊説カーでの訴えが可能なのは午後9時まで。イ候補は、清渓広場での街頭演説を終えた後、午後9時にはソウル麻浦区(マポグ)の弘大入口に移動し、携帯用拡声器を使って有権者に会う計画だ。選対委のクォン・ヒョッキ広報副団長は「午後11時以降はマイクを一切使わず、若者たちとの会話を通じて投票に参加してほしいと促す予定」と述べた。民主党は、ソウルと20~30代の青年票を獲得するために、イ候補の最後の日程をこのように確定した。
国民の力のユン・ソクヨル候補も8日午後8時、ソウル市庁広場で最後の街頭演説を行う。イ・ジェミョン候補の清渓広場での街頭演説が午後7時から8時30分まで予想されるため、約400メートルの距離を置いて両候補の最後の街頭演説が同時に行われるものとみられる。ユン候補は、最終日の遊説を釜山から始めようとしたが、出発地を済州(チェジュ)に変更した。公式選挙運動期間中に訪問しなかった済州で「冷遇」との声があがっているため、急いで日程を修正したものとみられる。ユン候補は済州から飛行機で釜山に飛び、大邱(テグ)・大田(テジョン)を経てソウルで終わらせる予定だ。最初の選挙運動の動線とは正反対の方向だ。最終日の「京釜線遊説」は、全国平均の期日前投票率(36.93%)より低かった釜山(34.25%)、大邱(33.91%)、大田(36.56%)の本投票率を引き上げようとの意図だ。国民の力の選対本部の主要関係者は「中心となる支持層がいる票田地域の期日前投票率が低いため、その地域を回りながら本投票を促そうというもの」と述べた。
その後、浮動層が集まるソウルで終盤の支持を訴え、政権交代世論を総結集させる計画だ。国民の力の重鎮議員は「市庁広場はソウルの中心という象徴的な意味が大きく、多くの人が集まりやすい場所なので選んだ。汝矣島(ヨイド)も検討したが、そこは会社員が中心なので流動性が落ちるため除外した」と説明した。最後の遊説には、野党陣営の「ワンチーム」を構成した国民の党のアン・チョルス代表と党指導部、所属議員が総出動するものとみられる。ユン候補は市庁広場での街頭演説後、ソウル広津区(クァンジング)の建大入口と江南区(カンナムグ)の江南駅に移動し、有権者に会う予定だ。
正義党のシム・サンジョン候補は、ソウル麻浦区の弘大サンサンマダンで最後の街頭演説を行う。正義党関係者は「20~30代の若者たちに最後まで訴えるため」と説明した。