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オミクロン株、教会での集団感染広がるか…「知人」の家族の動線も「嘘」=韓国

登録:2021-12-04 03:23 修正:2021-12-04 08:11
コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」のさらなる流入を防ぐため、すべての入国者に対する隔離措置が始まった3日午前、仁川国際空港第1旅客ターミナルで、ベトナムからの海外労働者たちが京畿道高陽市の自己隔離施設に向かうバスに乗り込んでいる/聯合ニュース

 ナイジェリアを訪問した40代の夫婦のオミクロン株感染は、仁川市弥鄒忽区(インチョンシ・ミチュホルグ)の教会での集団感染の拡大へと広がる兆しを見せている。仁川市は2日、教会関連の感染者が増えていることを受け、これを新規の集団感染に分類して集計している。また、オミクロン株感染者の40代の夫婦が知人の車に乗った事実を疫学調査で伝えていなかったことで波紋が広がっている中、この知人とその家族も基礎疫学調査で教会訪問を隠していたことが分かった。教会訪問を媒介とした感染がかなりの期間にわたって起きていた可能性が排除できないことになる。

 2日の仁川市などの話を総合すると、オミクロン株感染者であるAさんの妻のBさんと義母のCさん、Aさんの知人のDさんは先月28日に弥鄒忽区のある教会で開かれた会合に参加していたが、延寿区(ヨンスグ)による基礎疫学調査では教会を訪問していたことを隠していた。Aさんは24日にナイジェリアから入国した40代の牧師夫婦と接触し、29日にオミクロン株への感染が判明した。Bさん、Cさん、Dさんの3人は30日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、オミクロン株かどうかの判定を待っている。

 3人が動線を隠していたことで、防疫当局がオミクロン株の拡散防止に向けて対応しうる時間も減ったことになる。彼らが教会を訪問していたという事実は、1日から2日にかけてコロナ陽性判定を受けた別の信者に対する疫学調査の過程で明らかになった。弥鄒忽区はオミクロン株の拡散を防ぐため、この会合に参加していた411人だけでなく、別の時間に行われた礼拝に参加した信徒を含む848人に対するコロナ全数調査を進めている。このうち濃厚接触者と分類されたのは580人。仁川市は、この日までに教会関連の感染者(牧師夫婦などを含む)が11人に増えたことを受けて集団感染として分類し、オミクロン株感染者と確認された40代の牧師夫婦とその息子、Aさんの4人を除く人々に対しても、オミクロン株感染かどうかを検査している。

 市は、感染が教会の会合への参加ではなく、居住地域内での当事者同士の接触によって生じた可能性もあるとみている。仁川市感染症管理課の関係者は「現在のところ、教会内で感染が起きたのかは、はっきりとは言えない段階。もし教会でコロナ感染が起きていたら、これから1~2日以内に症状が出るはずだが、その際に有症状者がどれだけ多く出るのかを見ないと、教会内での感染規模は確認できない」と語った。

 オミクロン株の最初の感染者である40代の牧師夫婦は当初、疫学調査で「防疫タクシーに乗って帰宅した」と語り、Aさんとの接触を隠していた。Aさんはその後、確定判定を受けるまで日常生活を送っていたため、2日現在で105人の濃厚接触者が出ており、弥鄒忽区の教会の信徒などに対する全数調査も行われている。

イ・スンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/1021905.html韓国語原文入力:2021-12-03 15:05
訳D.K

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