韓国国内で新型コロナウイルスのオミクロン株への感染者が6人確認された中、このうち4人は無症状、残る2人のうちの1人も症状は軽いことが確認された。残り1人の10代の未成年の症状は確認されていないが、重症の可能性は高くない。オミクロン株が最初に確認された南アフリカではすでに優勢種として定着するほど、同株は強力な感染力を持っているが、これまでに明らかになっているところによると、致命力は高くないものと見られる。ただし専門家は、オミクロン株の症状の危険性について判断するのはまだ早いと警告する。
中央防疫対策本部(防対本)は2日、オミクロン株感染者の健康状態について「韓国内で発生した感染者に重症患者はおらず、オミクロン株の危険性、疫学的・臨床的特性などについては、さらなる分析が必要だ」と述べた。防対本の説明を総合すると、専門病院に入院中の40代の夫婦ら3人は、初期には咳やたんなどの症状があったものの、現在2人は無症状、残る1人も微熱はあるが軽症以下に改善している。50代の2人のコロナワクチン未接種者も、頭痛、微熱、めまい、喉の痛みなどがあったものの、2日現在は無症状であることが確認されている。
国外でのオミクロン株の拡散は急速だが、感染者たちの状況は似ている。南アは先月8日(現地時間)にハウテン州で採取した検体で初めてオミクロン株を確認し、先月24日に世界保健機関(WHO)に公式に報告した。南ア保健省傘下の国立感染症研究所(NICD)は1日、最近採取して塩基配列を解析した249件の検体のうち、74%がオミクロンであることが確認されたと発表した。同研究所は「変異の概要と感染の様相を見ると、オミクロン株は人体の免疫システムを部分的に回避できるとみられる」としつつ「しかし、重症化と死を防ぐワクチンの効果を低下させる力は強くないと考えられる」と述べている。
実際に、南アの医師アンジェリーク・クチェ氏は先月28日のBBCとのインタビューで、自らが診察した患者の症状は比較的「軽かった」と述べている。オミクロン株が初めて発見されたボツワナの保健省のパメラ・スミス・ローレンス保健局長代理も1日のロイター通信のインタビューで、オミクロン株の19人の感染者のうち16人が無症状で、残りの3人も症状は「非常に軽い」と語っている。
ただし、オミクロン株の感染力や致命率などを科学的に把握するには、数週間かかる見通しだ。WHOは先月28日、「オミクロン株がデルタ株を含む他の変異株と比べて、より深刻な疾病を誘発するかどうかは定かではない」とし「現在のところ、オミクロン株の症状が他の変異株の症状とは異なるという情報はない」と述べている。そして「デルタ株を含むすべてのコロナ変異株は深刻な疾病を誘発し、死を招く恐れがあるため、予防が常に重要だ」と警告している。