文在寅(ムン・ジェイン)大統領が11月30日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」への感染が疑われる事例が韓国で発見されたことと関連し、「オミクロン株の国内流入を遮断するため、より強化された入国防疫措置を直ちに施行するよう」指示した。
大統領府のパク・キョンミ報道官は同日午後8時ごろに行った書面ブリーフィングで、「文大統領は、オミクロン株への感染が疑われる事例が発見され分析を進めているという報告を受け、『オミクロンTF(タスクフォース)』を中心に厳しい覚悟で、きちんと対応するよう指示した」と明らかにした。文大統領は「まだ新しい変異株に対する分析が十分になされていないが、今後の新型コロナへの対応において重大局面になり得る状況」だとし、「オミクロン株の国内流入を防ぐため、より強化された入国防疫措置を直ちに施行するよう」指示した。
これに先立ち、韓国政府は同日、ナイジェリアへの渡航歴がある仁川(インチョン)在住の夫婦がオミクロン株に感染した疑いがあるとして、正確な判定のための検査を実施していると発表した。政府はオミクロン株の国内流入の遮断および対策を先制的に論議するため、汎省庁TFを設けることを決めた。
文大統領は同日、オミクロン株への感染の有無を判別するための診断キットの開発を早期に完了し、オミクロン株に対応する防疫戦略を国際協力と専門家議論を通じて迅速に樹立し、施行するよう指示した。また、「新規感染者数と重症者数の増加に加え、新たな変異株の流入で防疫が困難になっている」とし、防疫守則の徹底的な順守と共に、ワクチン未接種者と3回目の接種期間を迎えた国民には積極的な接種を呼び掛けたと、パク報道官が明らかにした。