「持続可能な朝鮮半島の平和のための省察と革新」をテーマに、ハンギョレ統一文化財団と釜山(プサン)広域市が共催した「第17回 ハンギョレ-釜山国際シンポジウム」が17日、釜山市海雲台区(ヘウンデグ)のウェスティン朝鮮釜山ホテルで2日間の日程で開かれた。参加者の関心は、進展したように見えた「朝鮮半島の平和」がなぜたびたび流れたのかを省察し、革新の方向性を探ることに集中した。
オンラインで参加したロバート・ガルーチ元米国務省北朝鮮核問題特使は、基調発題およびムン・ジョンイン氏(ハンギョレ統一文化財団理事長)との特別対談で、「この30年間の米国の対北朝鮮政策は失敗だった」と主張した。同氏は「米国が固守してきた『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』(CVID)は、現実的に話にならないこと」だとし、「米国は核兵器に対する北朝鮮のモチベーションを理解しなければならず、忍耐力を持って交渉を推進する必要がある」と話した。
ムン・ジョンイン理事長も「米国の対北朝鮮政策の失敗は、北朝鮮にきちんと動機づけできなかったため」とし、「ワシントン(米国)の『北朝鮮は赤化統一に向けて核兵器を保有する』という仮定は誤った分析」だと話した。
パク・ヒョンジュン釜山市長はこの日、歓迎の挨拶で「今回のシンポジウムを通じて、釜山がユーラシア協力・ビジネスの拠点として平和と共同繁栄のための役割を果たし協力するための方策が模索され、2030の釜山世界博覧会誘致に関心を持ってもらうきっかけになることを願う」と述べた。イ・イニョン統一部長官は祝辞で、終戦宣言について「朝鮮半島の実体的な平和を導く原動力であり、南北米対話の触媒となる賢明な解決策」と説明した。
シン・サンヘ釜山市議会議長は「ユーラシア大陸の関門という大きな夢を広げる釜山にとっては、朝鮮半島と東アジアの平和が焦眉の関心事」だと述べ、ハンギョレ新聞社のキム・ヒョンデ代表取締役は祝辞「ハンギョレが平和の世界へと向かう公論の場を切り開く」と述べた。
この日、「朝鮮半島の平和はなぜ来ないのか、不満の三重奏」というテーマで開催されたシンポジウム第1セッションには北京大学の李婷婷教授、仁済大学のチン・ヒグァン教授、「38ノース」編集長のジェニー・タウン氏などが参加した。第2セッション「朝鮮半島の平和をどうつくるか、希望のトライアングル」には、米政策研究所長のジョン・フェッファー氏、日本の国際基督教大学のソ・ジェジョン教授などが参加した。