2018年10月、韓国の最高裁判所が戦犯企業に強制動員被害者への賠償を命じる判決を確定したが、3年が経った今も被害者たちは日本の謝罪と賠償を待っている。
28日午前、ソウル龍山区(ヨンサング)の植民地歴史博物館で「強制動員問題解決と対日過去清算のための共同行動」が主催した「10・30 強制動員最高裁判決から3年、被害者及び市民社会団体記者会見」が開かれた。この日の記者会見で、出席者らは日本政府と戦犯企業に謝罪と賠償を求めた。
「歴史はそんなに軽いものではありません」
「勤労挺身隊と共にする市民の会」のイ・グゴン代表は「もし日本が、短くて22年、長くて26年にわたり日本で訴訟をしている三菱重工広島製作所と日本製鉄の強制動員被害者、勤労挺身隊被害者たちがこの世から消えることを望んでいるなら、その望みは叶うかもしれない」と述べた。しかし「被害者が消えたからといって、この問題は決して終わらない」と強調した。また「むしろ韓日関係は悪化し、韓国と日本国民の間に不信の壁はさらに高くなるだろう」とし、日本の態度変化を求めた。
イ代表は、日帝強占期(日本の植民地時代)における強制労働(徴用)の被害賠償に背を向けた三菱重工所有の商標権2件と特許権6件に対し、差押え命令申立てを提起したことについても、「被害者たちは、真の謝罪がない状況で強制執行を延期する考えは決してない」と説明した。韓国最高裁は2018年11月29日、「三菱はヤン氏など原告らに一人当たり1億~1億5千万ウォン(約970万~約1460万円)の慰謝料を支払わなければならない」と判決を下したが、三菱側は「賠償問題は1965年の日韓請求権協定で解決済み」という態度を固守している。
一方、植民地歴史博物館企画展示室では「被害者の声を記憶せよ、強制動員の歴史を展示せよ」というテーマで、強制動員被害者19人の声が込められた展示会が7月から来月7日まで開かれている。