来月15日から新型コロナワクチンの接種を終えた人は、隔離なしでシンガポールを自由に旅行できることになる。
韓国国土交通部は8日午後、韓-シンガポール航空担当主務部署長官オンライン会議を通じて、両国間のトラベル・バブル(Travel Bubble・旅行安全圏域)に合意したと明らかにした。
トラベル・バブルとは、防疫管理に対する信頼が確保された国家間で隔離を免除し自由な旅行を許容することをいう。韓国がトラベル・バブル協定を結んだのは、サイパン(米国領北マリアナ諸島)に次いで今回が2番目だ。
今回の韓-シンガポール合意を通じて、来月15日から両国の国民は相手国を訪問時に隔離の負担なく比較的自由な旅行ができる。韓国人がシンガポールを旅行する時、ワクチン接種完了後2週が過ぎており、かつ入国直後の遺伝子増幅(PCR)検査で陰性と判定されれば、7日間の隔離が免除される。個人および団体旅行、事業上の目的などがすべて許可される。これに先立って合意したサイパンの場合は、団体観光客のみにトラベル・バブルが適用された。
両国間の旅行客は、新型コロナ予防接種証明書、新型コロナ検査陰性確認書、入国後に陽性判定受けた場合の新型コロナ治療費用を保障する旅行保険証書、ビザなどその他入国に必要な書類を所持しなければならない。新型コロナ陰性確認書の場合、韓国からシンガポールを訪問する時は航空便搭乗前48時間内、シンガポールから韓国に入国する時は搭乗前72時間内に発行されたものだけが有効だ。さらに指定された直航便を利用して入国し、現地到着直後に新型コロナ検査を受け、陰性が確認されれば本格的な旅行ができる。
今回のトラベル・バブル合意とは別に、外交部は韓-シンガポール予防接種証明書相互認定に合意した。これは、両者間相互認定の初事例であり、両国は相互認定対象ワクチンの範囲を世界保健機関(WHO)緊急使用承認ワクチンとすることに合意した。
キム・ヨンソク国土交通部航空政策室長は「今回の韓-シンガポール合意は、東北アジアと東南アジアを代表する航空ハブ国家間の自由な旅行を許容したものであり、両国間の信頼を象徴する」と話した。続けて「個人単位の観光目的にまで適用対象を拡大することにより、韓国国民の海外旅行需要に対応し、訪韓観光を活性化して韓国の航空・旅行業界が新型コロナによる困難を克服していく契機になるだろう」と期待をみせた。