韓国の国防部直轄部隊の現役将軍が部下職員にわいせつな行為をした疑いで拘束された。空軍強制わいせつ被害者死亡事件に対する大々的な合同捜査が行われている中、再び軍内で強制わいせつ事件が起きたのだ。ソ・ウク国防部長官に対する「指揮責任」問題が浮上するものとみられる。
6日、国防部によると、国防部調査本部は先月末、所属部隊の部下女性職員にわいせつな行為をした容疑で、A准将を2日逮捕した。A准将は部下職員らとの会食で酒を飲んだ後、2次会で訪れたカラオケで被害者に不適切な身体接触をしたという。被害女性が先月30日午後、軍捜査当局に被害事実を通報したことで明らかになった。特に今回の事件は国防部が定めた「性暴力被害特別申告期間」(6月3~30日)中に発生した上、A准将はソ長官が直接指揮する部隊所属であるとされ、ソ長官も責任を問われるものとみられる。
国防部のプ・スンチャン報道官は同日の定例会見で、「加害者は(4日から)拘束状態にある。取り調べが行われている。徹底した調査を通じて措置する予定だ」と述べた。さらに「被害者に対しても少しでも早く日常に復帰できるよう、法的・制度的支援を行う」と述べた。
国防部は「この事件を非常に深刻かつ重く受け止めており、一罰百戒とする」と明らかにした。軍内部でも「弁明の余地もないことが起きた」「軍隊内でのジェンダー・センシティブ教育を根本的に強化しなければならない」との声があがっている。
ソ長官は先月9日、国会国防委員会懸案報告で「最近の空軍強制わいせつ被害者死亡事件などで遺族と国民の皆さんに大変ご心配をおかけすることになり、誠に申し訳ない。国防長官として重い責任を痛感する」と述べた。しかし、軍内外では、粗末な給食をめぐる問題や将軍の強制わいせつ問題などを指摘し、ソ長官の指示が履行されていないのではという批判が高まっている。