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韓国政府、首都圏のワクチン接種者への「屋外マスク着用義務免除」を撤回

登録:2021-07-05 01:23 修正:2021-07-05 07:47
接種インセンティブの実施から4日で部分的に撤回 
首都圏は夜10時以降の屋外飲酒も禁止
「新型コロナ予防接種インセンティブ」案の施行に伴い、ワクチン接種者の屋外マスク着用義務が緩和された今月1日午後、ソウル龍踏駅近くの清渓川沿いで、ワクチン接種を完了した高齢者(写真左)と、1回接種を終えた高齢者がマスクをつけたまま運動をしている/聯合ニュース

 韓国政府が新型コロナの再拡散が進んでいる首都圏地域で、接種のインセンティブとして1回以上のワクチン接種を受けた人には屋外でマスクを着用する義務を免除した方針を、施行から4日で撤回することにした。また、首都圏では夜10時以降、公園や川辺など、大勢の人が集まる屋外での飲酒も禁止される。

 中央災害安全対策本部(中対本)は4日、キム・ブギョム本部長の主宰で開かれたテレビ電話会議で、こうした内容を骨子とする「首都圏防疫措置強化」案を確定したと発表した。中対本は「首都圏では(1回以上の)ワクチン接種者でも室内外でマスク着用を原則とする」とし、「また、首都圏地域は夜10時以降は公園、川辺などでの飲酒も禁止される」と明らかにした。これは、ここ1週間(6月27日~7月3日)の首都圏の感染者数が全国の感染者数の約81%を占めるなど、首都圏での新型コロナ感染拡大が勢いを増しているからだ。

 これに先立ち、政府は1回目のワクチン接種から14日が過ぎた人や接種完了者の場合、登山道や公園などで2メートルの距離を維持できない時でも、マスク着用義務を免除する接種インセンティブを1日から施行した。1回以上のワクチン接種者はマスクを外しても過料を科さないという地方自治体の行政命令が発効されている。

 ただし、政府は首都圏地域に対する「接種者も屋外でマスク着用」は勧告事項で、違反しても直ちに過料が科されるわけではないと発表した。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は、「勧告に沿わないケースが多い場合、各地方自治体が行政命令自体を変更し、罰則(過料)まで科す」と述べた。

 首都圏での「夜10時以降の屋外飲酒禁止」は、大勢の人が集まる公園や川辺で、飲酒などで不特定多数に感染が広がるのを防ぐためだ。実際に行政的な措置が取られるまでには1~2日ほど時間がかかるものと見られる。ソン班長は「まず、地方自治体が条例で禁止しなければならないため」とその理由を説明した。具体的な場所は自治体が禁酒区域に指定するか、行政命令によって管理する予定だ。

 二つの防疫措置は期限なしに行われる。ソン・ヨンレ班長は「当分、流行状況自体がもう少し安定的に減少に転じるまでは、期間を定めず、引き続きこうした措置を施行する」と説明した。

 一方、緩和された社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)改編案を首都圏に適用するかどうかは、7日の中対本会議で決定する予定だ。ソウル市や京畿道、仁川市(インチョンシ)など首都圏の3自治体は先月30日、距離措置改編案の施行を翌日に控え、流行状況を考慮して適用を1週間延期した。

ソ・ヘミ、チェ・ハヤン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1002077.html韓国語原文入力:2021-07-04 20:18
訳H.J

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