本文に移動

[フォト]済州4・3の無念の死…3973基の“赤い椿”

登録:2021-03-20 10:40 修正:2021-03-20 11:29
一枚のドキュメンタリー
済州4・3平和公園内の4・3行方不明者の墓石//ハンギョレ新聞社

 今月16日、済州(チェジュ)地裁は、1948年の済州4・3事件で暴徒と決め付けられ、違法な軍事裁判にかけられて刑務所に収監された後に行方不明になった、いわゆる「受刑行方不明者」333人と、一般裁判の生存者2人に対する再審で、被告全員に無罪を言い渡した。車椅子に乗って出廷した93歳の生存者コ・テサムさんは、73年を経て明らかになった真実に向き合い、「残りの人生が安らかに暮らせるようになった」と長いため息をついた。「カラスにも知られず行う祭祀(供養)」を行ってきた遺族も、これまでの時間の無念さがこみ上げ、涙を流した。

 ほとんどが騒じょうと内乱実行幇助などの疑いで逮捕され、陸地の刑務所に収監された後に帰還できなかった犠牲者たちは「済州4・3平和公園」に3973基の墓石として立っている。彼らは朝鮮戦争が起こると銃殺されて秘かに埋められ、遺族は遺体を収拾することすらできなかった。

 まだ溶けない雪原の上にぽたぽたと落ちた真っ赤な椿の花のように、無念に倒れていった彼らの死を、一つ一つ明らかにしなければならない。蜂起、抗争、暴動、事態、事件などと呼ばれ、いまだに正しい名称さえ得られず碑文を刻むこともできない、済州市奉蓋洞(ポンゲドン)の4・3平和公園内の白碑にも、正しい名を刻まなければならない。

済州=チャン・チョルギュ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/987530.html韓国語原文入力:2021-03-2002:30
訳C.M

関連記事