ユン・ソクヨル検察総長は3日、捜査と起訴の分離を目的とする重大犯罪捜査庁(捜査庁)の設置について「腐敗が幅を利かせるようにさせ、憲法の精神に反する」とし、連日、強硬な発言をしている。
ユン総長はこの日の午後2時、大邱(テグ)の高検と地検を訪問し、「いわゆる『検捜完剥』(検察捜査権完全剥奪)というのは、腐敗が完全に幅を利かせるようにする『腐敗完剥』」だと述べ、与党の立法の動きを批判した。前日にメディアのインタビューを通じて与党の捜査庁設置法案について「職をかけて阻止できるのなら阻止する」と発言したのに続き、2日連続で強く批判した。
ユン総長は「政治・経済・社会の分野において不正と腐敗に強力に対応するのは、国民を保護するためのもので、国家と政府の憲法上の義務」だとし、「不正と腐敗への対応というのは、裁判の準備過程である捜査と法廷での裁判活動が有機的に一体となってこそ可能なもの」だと述べた。さらに「今、いわゆる進行中である検捜完剥というものは、腐敗が完全に幅を利かせるようにする腐敗完剥として、憲法の精神に大きく反する」と批判した。
総長職辞任の意向や今後の政治活動の可能性などについての質問には「いま申し上げることは難しい」とし即答を避けた。
一方、ユン総長の大邱訪問では、支持者数十人が地検前に集まり、ユン総長を応援する姿も目立った。「私たちの英雄、頑張ってください」「大韓民国は法治国家」という文言が書かれた応援の花輪が数十個も地検の前に並んだ。