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韓国、ワクチン接種秒読みへ…ファイザー、モデルナなどは効能95%

登録:2021-02-04 09:32 修正:2021-02-04 11:05
2月中旬頃接種始まる「ワクチン5種」特性・長所・短所 
ファイザー、モデルナ 「超低温冷凍」 
全国250カ所の接種センターでのみ接種 
アストラゼネカ、ヤンセンは予防効果 60%台 
ノババックスは89%…「全て目標基準超える」 
 
韓国政府、ファイザー製6万人分の特例輸入を承認 
「どれだけ多くの人が接種するかが 
集団免疫の形成に一番重要」
新型コロナウイルスワクチンの安全な流通のための省庁合同模擬訓練が実施された3日午後、ソウル中区の国立中央医療院中央予防接種センターで、関係者たちがワクチンのサンプルを冷凍庫に入れている/聯合ニュース

 韓国で新型コロナウイルスワクチンの接種が秒読み段階に入った。2月中旬、COVAXファシリティ(世界ワクチン共同購入連合体)を通じて入ってくるワクチン1000万人分のうち、ファイザー製の5万8500人分が韓国に導入される。この物量に対し、食品医薬品安全処は3日、特例輸入申請の翌日に承認決定を下した。2月末にはアストラゼネカから先行購入した物量のうち62万5000人分が供給される予定だ。初めて接種が行われる「中央予防接種センター」は準備作業を終えた。接種が差し迫り、関心が高まっている韓国への導入ワクチン5種の特性と長所・短所を調べた。

(1)予防効果

 導入予定の5種のワクチンはすべて世界保健機関(WHO)などの新型コロナワクチンの効果の評価に関する国内外の基準(50%以上)を満たした。インフルエンザワクチンの予防効果は40~60%程度だが、超高速で開発された新型コロナワクチンが臨床試験で高い予防効果を示したことについては、専門家が「奇跡」と言うほどだ。

 ただ、ワクチンの種類によって予防効果は少しずつ違う。アストラゼネカ(62~70%)とヤンセンファーマ(平均66%)のワクチンは、ファイザー(95%)やモデルナ(94.1%)に比べて低い。政府が契約を推進しているノババックスは、最近英国で行った臨床第3相で予防効果が89.3%だった。これに対し、ワクチンの専門家らはそれぞれワクチンの臨床試験が違う形で設計されているため、予防効果を単純比較してはならないと説明する。高麗大学安山病院のチェ・ウォンソク教授(感染内科)は、「重要なのはすべてのワクチンが目標基準を超えたこと」と説明した。

 アストラゼネカ製のワクチンに関しては、高齢層への効果をめぐる議論も持ち上がっている。高齢層への接種の制限を主張する側は、アストラゼネカが実施した臨床試験の参加者に占める満65歳以上の高齢者の割合が7.4%(660人)と少なく、效果を明確にすることができないと指摘している。しかし、食薬処の検証諮問団の専門家の多くは、試験対象者全体で予防効果が確認されており、ワクチン投与後の高齢層の免疫反応が18~64歳と類似している点などを考慮し、高齢層の接種は可能だと判断した。嘉泉大学医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学)は「導入するワクチンはすべて重症に発展するのを100%近く防ぐ効果がある」と述べた。

(2)安全性

 専門家は、5種のワクチンいずれも、接種に必要な程度の短期的な安全性が確認されたとも説明する。先月、ノルウェーでファイザーのワクチンを接種した後に高齢者30人が相次いで死亡した事例も、欧州医薬品庁(EMA)が分析した結果、接種と死亡との関連性はないと結論が出た。

 ワクチン接種のスピードが速いイスラエルも2日(現地時間)、ファイザーのワクチン接種後に報告された副作用を集計して紹介し、「新型コロナワクチンが誘発する副作用の頻度と性格は他のワクチンと同様」と明らかにした。イスラエルの発表内容によると、1次接種者(約276万人)のうち副作用の発生率は0.24%で、2次接種者(約137万人)では0.26%だった。

(3)保管・流通・接種の容易さ

 新型コロナワクチンは保管・流通・接種の要件も極めて重要だ。短時間に多くの人に接種することで集団免疫を作り出すのが最大の目標だからだ。短期的には致命率の高い高危険群に速やかにワクチンを接種し、死亡率を下げなければならない。

 5種類のワクチンのうち、予防効果が高いファイザーとモデルナのワクチンは流通・保管条件が厳しく、全国に設置される250カ所の接種センターでのみ接種が可能だ。キム・ガンニプ食薬処長はこの日「ファイザーのワクチンは予防効果が高いという長所があるが、医薬品自体の安全性が非常に不安定で、超低温で流通させねばならないという制限があり、扱う時も揺らしたり衝撃を加えたりしてはいけないという意見が示された」と話した。一方、アストラゼネカとヤンセンファーマのワクチンは冷蔵で保管・流通できるワクチンであるため、「訪問接種」に活用しやすく、全国1万カ所の医療機関でも接種が可能だ。政府が導入を進めているノババックスは温度が2~8度の条件で保管・流通できる上、有効期間が1~3年と長いため、やむを得ず接種の必要期間が長くなる場合に有効と考えられる。

 新型コロナ予防接種対応推進団のナ・ソンウン副団長は、「集団免疫の形成において、個人がどのワクチンを接種するのかではなく、効果のあるワクチンを社会的にどれだけ多く接種するかが重要だ」と述べた。高麗大学安山病院のチェ教授も「新型コロナによる被害が大きい高齢層などに先に導入されるワクチンを接種し、より早く免疫を持たせた方が社会全体に利する」と述べた。

チェ・ハヤン、キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/981742.html韓国語原文入力:2021-02-04 07:29
訳C.M

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