本文に移動

韓国、高位裁判官20人余りが辞意表明…その理由は?

登録:2021-01-22 09:23 修正:2021-01-22 10:17
弁護士受任制限の強化 
組織文化の変化も影響
最高裁判所の全景=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 来月の裁判所の定期人事を控え、裁判長と高裁の部長判事をはじめ、高位裁判官たちが相次いで辞意を表明していることが分かった。

 ハンギョレの取材内容を総合すると、最高裁(大法院)に辞意を表明した裁判長と高裁の部長判事は20人にのぼるという。昨年の退職者数(裁判長3人、高裁部長判事・シニア裁判官5人)に比べ、大幅に増えた。辞表を出さず考えを改めたケースまで合わせると、実際に辞職するかを悩んだ高位裁判官の数はこれよりも多かったという見方もある。高裁のある部長判事は「部長判事が定期人事を控えて大勢出て行くのは異例のこと」だとし、「以前よりも“勤務環境”が悪くなり、裁判所長補任に対する予測可能性も減った」と伝えた。かつては高裁の部長判事になった後、約7~8年経てば慣行的に各裁判所の裁判所長に発令が出された。しかし、キム・ミョンス最高裁長官が2019年に裁判所長候補推薦制を導入してから、状況は変わった。該当する裁判所の判事らが直接推薦した裁判所長候補1~3人のうち1人を最高裁長官が選ぶため、裁判所長になれるという保障も減ったのだ。この制度は今年、ソウル回生・ソウル南部・ソウル北部・釜山・光州など5つの地方裁判所にまで拡大された。

 政府による弁護士受任制限の強化も、高裁の部長判事らの辞任を加速させたという話もある。現行の弁護士法によると、判事・検事出身の弁護士は退職前の1年間勤務した機関が処理する事件は退職後1年間は受任できない。しかし、法務部が昨年11月に立法予告した弁護司法改正案が施行されれば、検事長や裁判所長、高裁部長判事出身の弁護士は退職前の3年間勤務した機関の事件を、退職後3年間は担当することができない。また別の高裁部長判事は「辞職を悩んでいた部長判事らが、弁護士法改正案施行前に法服を脱いだ方が事件受任に有利だと判断し、決断を下した可能性もある」と説明した。

 組織文化の変化も影響を及ぼしたという意見もある。最高裁は一審・二審判決の法律と論理に誤りがあるかどうかだけを確認するため、一審に続き事実上最終的な量刑判断を下す高裁に主要事件が集中し、国民の関心が集中するなど、心理的負担が大きいが、高位裁判官に対する権威や礼遇などは徐々に少なくなっているからだ。司法行政諮問会議の結果を受け、最高裁判所は今年2月の定期人事から、裁判業務を担当する高裁の部長判事には専用車を提供しない予定だ。また、合議部(3人の判事により事件を審議する合議体)の場合、部長判事と陪席判事の間に世代・見解の差も少なくないという。「居場所も減り、行き場もなくなるから、辞職を引き止める名分もない」ということだ。

 「未来が明るくない」というかたちで声をかける法務法人のスカウト戦略も、判事らに動揺を与えたという。判事の離脱が長期的に加速する場合、連鎖的な需給不足現象は避けられない。高裁のある部長判事は「高裁の部長判事の離脱よりも急がれる問題は、主要な裁判を導く高等部長判事の人材が消えるということだ」とし「複合的な理由があるだろうが、判事の離脱を減らす代案を一緒に考えなければならない」と述べた。

チョ・ユニョン記者jyy@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/979891.html韓国語原文入力:2021-01-2121:40
訳C.M

関連記事

注目記事