防疫当局は、新型コロナウイルス流行の第3波は勢いが鈍っているように見受けられるものの、依然として油断はできないとの判断を示した。ここ2週間で確認されている感染者の感染経路に占める「先行感染者との接触」の割合が44%に達しているため、いつでも再び流行が始まる可能性があるということだ。世界保健機関(WHO)は変異コロナウイルスの国際的危険度を「非常に高い」と評価した。
19日午前0時現在、過去24時間以内に新たに確認された感染者数は386人。54日ぶりに新規感染者数が300人台にまで減少した前日に続き、2日連続で300人台となった。直近の1週間(13~19日)の新規感染者数は、1日平均で国内での発生が468.3人。
しかし防疫当局は、感染者の減少が警戒心の緩みや再流行へとつながることを懸念している。中央防疫対策本部(防対本)のイ・サンウォン疫学調査分析団長はこの日のブリーフィングで、「こうした減少の情報が、警戒心を緩める誤った信号となることを懸念する」と述べた。日常の中での感染の増加、変異ウイルスの流入、冬という季節的要因などにより、いくらでもコロナ再流行の可能性があるということだ。実際にこの2週間(6~19日)で、感染経路に占める「先行感染者との接触」の割合(4人以下に伝播)は43.8%にのぼる。
防対本はこの日、WTOが変異ウイルスの国際的危険度を「非常に高い」と評価したことを発表した。英国で報告された変異ウイルスは、重症度には影響を及ぼさないものの、感染力が強いことが確認されたという。イ・サンウォン団長は「感染力が強ければ、患者の発生がさらに多くなり、死亡する人が増えるということが最も懸念される」とし「重症患者の管理のためにも、患者発生数の減少は不可欠な側面があり、そのために防疫管理がなおいっそう強化されなければならないと判断する」と説明した。
これと関連し、政府は英国発の航空便の入国中止措置を28日まで、さらに1週間延長することを決めた。また今月25日からは、ブラジルからの入国者にもPCR検査陰性確認書の提出を義務付けるとともに、臨時生活施設で診断検査を行うことにした。入国者は陰性が確認されるまで施設に隔離される。この措置は、12日から英国と南アフリカからの入国者に適用されている。英国、南アフリカ、ブラジル発の変異ウイルスへの感染は、現在までに国内で18件確認されている。