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パンデミック独立検討委員会「中国・WHO、アナログ時代のような初期対応」

登録:2021-01-20 04:07 修正:2021-01-20 08:20
新型コロナ独立検討委員会の中間報告書
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長が18日、スイスのジュネーブで開かれたWHOの執行理事会で開幕演説をしている=ジュネーブ/AFP・聯合ニュース

 中国の武漢封鎖1周年を5日後に控え、新型コロナウイルス発生の初期に世界保健機関(WHO)と中国防疫当局の初期対応が不十分だったとする中間報告書が出た。

 「パンデミック(感染病の世界的大流行)準備および対応のための独立検討委員会」(独立検討委員会)は18日(現地時間)、スイスのジュネーブで開かれたWHOの執行理事会に提出した中間報告書で、「加盟国の公式報告の前から新しい疾病の状況を把握できていたが、アナログ時代のような警告への対応体制をデジタル時代にもそのまま適用した」とし、このように指摘した。昨年5月18日に開かれた第73回世界保健総会(WHA)で採択した「新型コロナ対応決議」により構成された独立検討委員会は、国際社会の新型コロナへの対応を評価し、5月に最終報告書を提出する予定だ。

 独立検討委員会は報告書で「国際社会は新型コロナに全く備えることができず、国際的な警告・対応体制も十分に機能しなかった」とし、「特にWHOは、新型コロナについての報告が2019年末になされたのにも関わらず、2020年1月22日になって初めて関連緊急委員会を召集した」と批判した。

 WHOは昨年1月30日、第2回緊急委員会を召集し、新型コロナを「国際的な公衆保健の非常事態」(PHEIC)だと宣言した。当時、新型コロナはすでに18カ国に感染が拡大した状態だった。テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は昨年3月12日には「パンデミック」と公式に規定した。

 独立検討委員会は「緊急委員会が遅れて召集された理由も、第1回会議で非常事態宣布に対する合意を引き出すことができなかった理由も、明確ではない」とし、「パンデミック規定も、あまりにも遅い感がある」と指摘した。今年に入り18日現在までに世界的に新型コロナによる1日あたりの平均死亡者数は1万2500人に達し、68万2000人が新たに陽性判定を受けている。

 また独立検討委員会は、新型コロナ発生初期の中国の対応については「新型コロナ発生初期の最も早い時点で対応できる機会を逃した」とし、「昨年1月に中国の国家防疫当局と地方政府がより強力な公衆保健措置を適用することができたという点は明確だ」と評価した。

 中国防疫当局が新型コロナの最初の発生地である湖北省武漢を封鎖したのは、昨年1月23日だ。すでに中国の31の省クラスの行政区域(省・市・自治区)のうち合わせて25地域で感染者が出た時だった。

 続いて独立検討委員会は、「新型コロナにより国内的なレベルはもちろん、世界的なレベルでも不平等構造が強まった」と強調した。前リベリア大統領のエレン・ジョンソン・サーリーフ共同委員長は「富裕な国家では全国民を対象にワクチン接種が進められる一方、貧しい国ではわずか20%だけが接種可能な状況は不当だ」とし、「世界的なレベルでの新型コロナ防疫の成功のためにでも、このような状況は必ず是正されなければならない」と強調した。

北京/チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/979447.html韓国語原文入力:2021-01-20 02:31
訳M.S

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