裁判所が日本政府に対し、日本軍「慰安婦」被害者への賠償を命じた8日の判決について、正義記憶連帯(正義連)は「記念碑的で先駆的な判決」だと述べ、歓迎の意を明らかにした。
正義連、ナヌムの家、平和ナビネットワークなどの市民団体は8日、判決後に文書で立場を表明し、その中で「日本軍『慰安婦』被害者たちが日本国を相手取って起こした損害賠償請求訴訟において、裁判所は原告に対する被告日本国の損害賠償責任を認める記念碑的判決を言い渡した」と述べ、歓迎の意を明らかにした。これらの団体は「大韓民国の憲法秩序に符合するだけでなく、国際人権法の人権尊重の原則を先頭に立って確認した先駆的な判決」とし「韓国の裁判所はもちろん、世界各国の裁判所が模範としうる人権保護の新たな地平が開かれた」と評価した。
正義連などは日本に対し、即時の賠償を求めた。「裁判中に原告の相当数が亡くなり、現在生存者は5人にすぎない。時間がない」とし「日本政府は遅滞なく判決に従って賠償すべき」と主張した。そして日本に対し、日本軍「慰安婦」問題に対する責任を認めること▽心からの謝罪と追悼▽持続的な真相究明▽正しい歴史教育、などを履行することを求めた。
これらの団体は「今日の歴史的な判決が、日本軍『慰安婦』問題の正義にもとづく解決のための羅針盤となり、もう一度具現化すると信じている」として文書を結んだ。13日には、日本軍「慰安婦」被害者が起こしたもう一つの損害賠償請求訴訟が一審判決を迎える。
一方、「慰安婦」被害者の訴訟代理人キム・ガンウォン弁護士は同日、ソウル中央地裁で記者団に対し「本当に感無量だ。『慰安婦』被害者がこれまでに受けてきた仕打ちに対する最初の判決ということに意味がある」と話した。裁判所が命じた賠償金を日本政府が支払わなかった場合に強制執行の可能性はあるのかとの問いには「執行可能な財産があるかどうか、別途検討しなければならない。今日即答するのは難しい」と述べた。
ソウル中央地裁民事34部(キム・ジョンゴン裁判長)はこの日午前、故ペ・チュンヒさんら12人が日本政府を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、原告勝訴の判決を言い渡した。同地裁は判決で、「日本政府の反人道的行為により、原告たちは想像しがたい激しい苦痛に苦しんだ」とし、「被告の日本政府に対し、原告への1人当たり1億ウォン(約950万円)の支払いを命ずる」と述べた。