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行方不明後、北朝鮮軍に銃撃受けた公務員はどんな人か

登録:2020-09-25 06:19 修正:2020-09-25 08:16
14日、ムグンファ10号の一等航海士に発令 
4カ月前に離婚、同僚に2千万ウォンの借金 
遺族「激しい潮流で泳いで越北するのは不可能」
西海漁業管理団の職員らが2018年10月、全羅南道加居島付近の海上で不法操業する中国漁船を取り締まっている=西海漁業管理団提供//ハンギョレ新聞社

 西海(黄海)最北端の小延坪島(ソヨンピョンド)沖で行方不明になり、北朝鮮軍に銃撃され遺体が燃やされたと発表された漁業指導船ムグンファ10号の乗組員A氏(47、8級)は、2012年に海洋水産部所属の西海漁業管理団に入社し、8年間にわたり漁業指導船で勤務してきた。

 全羅南道莞島(ワンド)出身で、居住地は慶尚南道梁山(ヤンサン)だが、普段は西海漁業管理団のある木浦(モッポ)宿舎で過ごしてきた。今月14日、一等航海士に発令されたA氏は、17日に500トン級のムグンファ10号(16人乗船)に搭乗し、延坪島(ヨンピョンド)一帯で漁場管理業務を行ってから、25日に木浦に復帰する計画だった。

 A氏は同僚職員らに数百万ウォンずつお金を借りており、合わせて約2千万ウォン(約180万円)の借金があったという。一部の債権者はA氏を相手取って裁判所に給与仮差押を申立てたという話もある。仁川海洋警察もA氏が「普段から借金などで苦しんでいた」と明らかにした。A氏は4カ月前に離婚したという。

 海洋警察は、船内でA氏の携帯電話は見つかっておらず、手帳と財布は確認したが、遺書など特異な点はなかったと説明した。船内の監視カメラ(CCTV)2台はいずれも故障しており、行方不明直前の行動は確認できない状態だ。海洋水産部は船尾右側にA氏のスリッパが揃えられていたことから、足を踏み外した可能性は低いとみている。軍当局も、A氏が越北を試みたものと見ている。

 しかし、A氏の兄だと主張するフェイスブック利用者は「身分証と公務員証が船舶にそのまま残っているのに、越北したという根拠がどこから出たのか疑問だ。この海域は潮流が激しく、1日4回潮の流れが変わるのに、泳いで(北朝鮮へ)行ったというのはあり得ない」という書き込みを残した。

キム・ヨンヒ、イ・ジョンハ、チン・ミョンソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/honam/963543.html韓国語原文入力:2020-09-25 02:17
訳H.J

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