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中対本「コロナ選別診療所、長期戦に備えて保健所を中心に運営」

登録:2020-07-24 03:39 修正:2020-07-24 07:24
新規確定59人…市中感染39人 
松坡サラン教会の感染者11人増
23日、ソウル松坡区のクーパン本社前で、クーパン発コロナ被害者の会と被害者支援対策委員会の関係者が「クーパン物流センター内の劣悪な労働環境と会社の防疫不備により、職場内で感染が急速に広がった」とし、本社が責任を認め謝罪することを求めている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が長期化することに備え、防疫当局は診断検査を実施する選別診療所を、全国の保健所を中心として常時運営することにした。民間の医療機関では原則的には選別診療所は運営しないという意味だ。また防疫当局は、夏休みシーズンを控え、依然として市中感染が相次いでいるとし、「薄氷の上を歩いている段階」と懸念を示した。

 中央災害安全対策本部(中対本)は23日「保健所と民間医療機関に分散していた選別診療所を、保健所中心へと再編する計画」だとし「民間の医療機関は、呼吸器専門クリニックや国民安心病院に転換することでCOVID-19から患者を保護しつつ、診療業務に集中させることとした」と述べた。現在、選別診療所は全国の保健所約260カ所と医療機関約360カ所に設置されている。中央事故収拾本部のユン・テホ防疫総括班長は「事態の長期化が予想される状況で、620カ所を運営し続けるのは負担」とし「常時の検体採取は保健所の選別診療所で行い、病院では入院患者や救急室の患者のみを対象に検体を採取した方が効率的」と趣旨を説明した。ただし、保健所へのアクセスが悪い地域では、地方自治体と民間医療機関が協議して選別診療所を運営する。

 中央防疫対策本部(防対本)の集計によると、この日午前0時現在、過去24時間のCOVID-19の新規感染者数は59人。地域社会での感染は39人で、今月5日(43人)以来18日ぶりに最大幅の増加となった。新たな感染者は首都圏と光州(クァンジュ)を中心に増えている。京畿道抱川(ポチョン)の軍部隊では、同日正午までにさらに4人の感染が確認され、感染者は計17人となった。また、ソウル松坡区(ソンパグ)のサラン教会では、午後2時現在で11人が追加され、累計感染者数は16人となった。抱川の軍部隊では訪問した講師が、サラン教会では聖歌隊メンバーの信者の一部が、マスクの着用が不十分だったことが分かった。サラン教会については、7月の訪問者名簿に記録された人や感染者の接触者など136人に対する全数調査が進められているため、集団感染規模はさらに大きくなる可能性がある。

 光州では、22日だけで9人の感染が新たに確認されたが、感染者と接触者たちが1週間ほど日常生活を共にしていたことが明らかとなり、追加感染の懸念が高まっている。特に、感染経路が確認できていないため、防疫当局は緊張している。防対本のクォン・ジュヌク副本部長はこの日「潜在的拡散が憂慮される薄氷の上の段階」とし「依然として地域社会における感染経路は多く存在している」と述べた。

 このほか、京畿道の平沢(ピョンテク)基地に駐屯する米軍人とその家族ら9人も、23日に確定判定を受けたことが確認された。調査の結果、9人は今月9日から20日まで米国を訪問していたことが分かった。これで平沢基地内の感染者の数は米軍人66人、その家族および職員21人の計87人となった。平沢市は、最近の米軍の感染者急増について「兵力の循環配置によって海外からの米軍人の流入が増えたためとみられる」と説明した。

 一方、イラクの建設現場で働く290人あまりの労働者を韓国に帰国させるための2機の軍用機が、外交部、国防部、医療陣などからなる政府合同迅速対応チームを乗せ、同日イラクへと出発した。外交部によると、移送を待っていた50代の韓国人労働者が、現地の病院で治療を受けていたものの前日の午後に死亡した。これでイラクにおいてCOVID-19で死亡した韓国人は3人となった。

チェ・ハヤン、オク・キウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/954964.html韓国語原文入力:2020-07-23 19:11
訳D.K

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