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英国コロナワクチンの生産に韓国企業が参入…「先手を取って韓国の需給体制を整える」

登録:2020-07-22 06:04 修正:2020-07-22 07:29
保健福祉部-SKバイオサイエンス-アストラゼネカ 
「ワクチンの公平なグローバル供給」に向けた基本合意書を締結
//ハンギョレ新聞社

 英国で開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの一部を、韓国企業のSKバイオサイエンス社が生産して全世界に供給し、一部は韓国に供給するものと見られる。

 保健福祉部は21日、福祉部とSKバイオサイエンス、英国のアストラゼネカがCOVID-19ワクチン候補物質のグローバル供給と韓国の物量確保への協力に向け、「基本合意書」(LOI)を締結したと発表した。アストラゼネカは、英オックスフォード大学のジェンナー研究所と共同でCOVID-19ワクチンを開発している製薬会社だ。三者が締結した基本合意書には、ワクチンの公平なグローバル供給のためのスピーディーかつ安定的な生産および輸出協力、需要増加に対応するための生産力強化、韓国国内への供給努力などが盛り込まれた。福祉部は「韓国企業が世界的に注目される優秀なワクチンのグローバル供給網に合流した事例は初めて」だとし、「国内企業の生産力が国際的に認められた」と説明した。

 アストラゼネカとジェンナー研究所のCOVID-19ワクチン候補物質「AZD1222」は、開発成功の可能性が高いと評価されている。アストラゼネカは最近、医学専門誌「ランセット」に掲載した臨床第1相論文で、4月23日~5月21日に試験した英国の18~55歳の成人1077人全員に中和抗体とT細胞が形成されたと明らかにした。中和抗体はウイルスが体内細胞に入ってくるのを防ぎ、T細胞はすでに感染した細胞を破壊する働きをする。彼らは6月から英国やブラジル、南アフリカで大勢の人員を対象に候補物質を長期投与する臨床第3相を行っている。

 韓国政府は今後、SKバイオサイエンス社が生産したワクチン量のうち、一部が韓国に供給されるよう議論する予定だ。パク・ヌンフ福祉部長官は同日の締結式で「全世界に供給されるワクチン生産に韓国の技術が参加できることを誇りに思っており、先手を取って韓国国内の需給体制を整えたことも大きな成果」だとし、「ワクチン開発後の公平な分配とアクセスの保障に向けた国際社会の連帯努力に、韓国政府も積極的に参加する」と明らかにした。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/954588.html韓国語原文入力:2020-07-22:45
訳H.J

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