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総選挙圧勝にも、低姿勢を繰り返す共に民主党

登録:2020-04-18 06:48 修正:2020-04-18 07:15
「国民の意見に耳を傾ける」「開かれたウリ党を反面教師に」 
「今は民生・雇用に総力傾ける」 
「改革課題の推進スピードも調整」
共に民主党のイ・イニョン共同選挙対策委員長(左から4番目から)やイ・ナギョン、イ・ヘチャン常任選対委員長、共に市民党のイ・ジョンゴル、ウ・ヒジョン、チェ・ベグン常任選対委員長などが17日、ソウル汝矣島の党本部で開かれた選対委合同の解団式で国民に深くお辞儀をしている//ハンギョレ新聞社

 “スーパー与党”になった共に民主党が連日謙虚な姿勢を強調して、低姿勢を貫いている。

 党内では、総選挙で過半数の議席を確保したにもかかわらず、改革法案の可決どころかその後3年後の大統領選挙で惨敗した「開かれたウリ党」のトラウマを忘れてはならないという声があがっている。

 イ・ヘチャン代表は17日、選挙対策委員会の解団式で「国民が与えた議席にはそれだけの責任が伴う。この事実を決して忘れず、常に謙虚な姿勢で国民の意見に耳を傾け、所期の成果を収めなければならない」とし、「開かれたウリ党の過ちを深く反省しなければならない」と強調した。開かれたウリ党は、2004年の第17代総選挙で152議席を獲得した。しかし、4大改革立法(国家保安法廃止法案、私立学校法改正案、言論改革法案、過去事真相究明法案)を推進する過程で起きた激しい路線対立により、支持率が急落した。開かれたウリ党は2007年の大統領選挙を控え、危機を収拾できず分裂を重ねた結果、大統領選で李明博(イ・ミョンバク)当時ハンナラ党候補に惨敗した。イ・ナギョン共同常任選対委員長も同日、開かれたウリ党時代に言及し「当時の経験を反面教師にする必要がある」と述べた。

 独自に文在寅(ムン・ジェイン)政府の改革課題を推進できる力を得たが、経済危機克服と関連した問題ではない限り、直ちに推し進めることはしないという意向も示した。イ委員長は「現実を考慮し、国政課題のスピードと方向を調整しなければならない」とし、「全面的な経済萎縮を直面していることを忘れてはならない」と強調した。さらに「新しい議題を選定する際は、それが経済と民心にどのような影響を与えるか、そして実現可能なのかを考慮しながら、慎重かつ賢明に緩急を付けなければならない」と述べた。党関係者は「進歩陣営からさまざまな改革要求が相次ぐだろうが、秩序をもって進めていこうという意味だ」とし、「開かれたウリ党の時とは異なり、きちんとした設計図のもと、この際、進歩派が“有能だ”と評価されるようにしなければならない」と述べた。

 民主党はまず新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の克服に集中し、第21代国会で取り上げる改革課題を来月7日の新しい院内代表選出後にまとめていく予定だ。ウ・フェジョン共に市民党代表が前日、自身のフェイスブックに「国家保安法の撤廃も可能ではないか」と書き込んだことについても慎重な態度を示した。イ・イニョン院内代表は「今は非常経済状況で民生と雇用を守るために総力を傾けるのが優先だ。その問題はその後のことであって、今やるべきことではないと思う」と述べた。

 一部では野党が参加する「国難克服委員会」を立ち上げ、第21代国会をリードしていく協治(ガバナンス)の基礎モデルにすべきだという声もあがっている。イ委員長は「国民が我々に与えた責任を履行するためには、国民の意思を集め、野党の協力も得なければならない」とし、「そうしたことの基本は謙虚さである。すべての川の水が海に集まるのは海が低いからだ」と述べた。大統領府関係者も「党指導部が確実に身を引き締めなければならない。それができない人がいれば、冷静に排除していくべきだ」とし、「高位公職者犯罪捜査処長の推薦を無理に推し進めれば、逆風に遭う可能性もある」と懸念を示した。

キム・ウォンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/937567.html韓国語原文入力:2020-04-18 02:34
訳H.J

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