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肺炎症状で17歳の高校生が死亡…「新型コロナ→サイトカインストーム」の可能性

登録:2020-03-18 22:18 修正:2020-03-19 07:08
新規陽性判定の5%は海外流入事例 
患者に接触した福祉部次官が自宅隔離
病院内集団感染でCOVID-199陽性判定者が増加傾向にある京畿道城南市の盆唐済生病院で、ウイルス拡散措置を指揮した病院長までが感染した=城南/パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 18日、大邱(テグ)で肺炎症状を示した17歳のA君が亡くなり、保健当局が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染有無を検査中だ。万が一陽性判定が出た場合、COVID-19による初めての10代の死亡者になる。保健当局は最近、新規陽性判定者の5%程度が国外からの流入にともなう感染とし、19日から施行されるすべての入国者に対する特別検疫手続きを支障なく進める方針だ。

 この日午前11時15分に亡くなったA君は、13日に熱が出るなどの症状を見せ、慶尚北道の慶山(キョンサン)中央病院を訪れ、肺炎の兆候が見られたため嶺南大学病院に運ばれた。多発性臓器不全で死亡し、基礎疾患はなかったと伝えられた。嶺南大病院側は「死亡前に検体を採取し疾病管理本部に送っており、現在検査の結果を待っている。これまでに8回の診断検査があったが、陽性所見を示したものがある」と明らかにした。これと関連してチョン・ウンギョン中央防疫対策本部(防対本)本部長は、この日の定例ブリーフィングで「何度も(COVID-19)検査をする過程で、1、2回遺伝子検査で陽性所見を示したものがあり、未決定とひとまず判断し検体を確保して再び確定診断検査をしている」と明らかにした。

 まだ韓国国内では10代のCOVID-19感染者が死亡した事例はない。防対本は、韓国国内の10代の陽性判定者約430人はすべて軽症患者であり、重症や重篤患者はいないとこの日明らかにした。昌原(チャンウォン)のパティマ病院小児青少年科のマ・サンヒョク科長は「(万が一10代の死亡者がCOVID-19の陽性判定が出た場合)人体がウイルスに対抗するために過度に免疫力が高まり、正常細胞まで攻撃し大規模炎症反応が起きる『サイトカインストーム』に伴ったものである可能性がある」として「ただし、それによる死亡なら、きわめて異例な事例に該当する」と話した。

 この日午前0時基準で、韓国国内のCOVID-19新規陽性判定者は93人で、累積患者数は8413人と集計された。増加傾向は4日連続で2桁に留まっていて、新規完治者が新規陽性判定者を上回る状況は6日連続となっている。防疫当局はこの日、地域の児童センターや敬老堂などの社会福祉施設も4月5日まで休業するよう勧告するなど、地域社会での感染遮断に注力した。チョン・ウンギョン本部長は「最近、新規陽性判定者の5%近くが海外からの流入患者で、その比重が増えているため、世界に流行が広がるほど海外からの流入の可能性も高まっている」として「すべての入国者に対する特別入国手続きを進めると同時に、COVID-19発生の可能性が高い一部の国家に対しては、入国後の管理を一層強化する方案も論議中」と明らかにした。この日も欧州旅行をして帰国した京畿道龍仁(ヨンイン)のある家族(夫婦・娘)が、COVID-19陽性判定を受けた。防疫当局は、入国者だけでなく出国者に対する検疫強化方案も検討しているが、即刻施行することは難しいとこの日明らかにした。

 COVID-19陽性判定者26人が見つかった京畿道の盆唐(プンダン)済生病院のイ・ヨンサン病院長も、この日陽性判定が出て、発病以後に同じ懇談会に参加した保健福祉部の公務員8人も自宅隔離に入った。イ院長が頭痛の症状を見せた11~12日頃が発病日と見られるが、イ病院長は13日にキム・ガンリプ福祉部次官など公務員と地域の病院長が参加した懇談会に一緒にいた。防対本は、キム次官らが現在は予防的に自宅隔離中だが、公式接触者に分類されるかについて疫学調査が進行中だと明らかにした。

ノ・ジウォン、イ・ユジン、キム・イルウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/933184.html韓国語原文入力:2020-03-18 21:16
訳J.S

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