本文に移動

生活治療センター開設したものの受け入れ限界…カギは政府と自治体の協業

登録:2020-03-05 01:17 修正:2020-03-05 07:20
2日から一日に1カ所ずつ生活治療センター運営開始 
大邱の確定感染者のうち自宅隔離者は依然として2000人 
文大統領「政府と地方自治体が力合わせるべき」と指示
2日午後8時、大邱東区の革新都市に位置する中央教育研修院創意館に明りが灯っている。中央教育研修院は2日からCOVID-19軽症患者を収容する生活治療センターとして運営されている=キム・イル記者//ハンギョレ新聞社

 政府と大邱市(テグシ)は遅まきながら各種の施設を生活治療センターに変え、軽症患者の受け入れを始めたが、自宅待機中の感染者は大きく減っていない。一日に1カ所ずつの生活治療センター増設では、依然として大邱の感染者の増加速度に追いつけていないためだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日「大邱市と民間が保有する施設を最大限に活用せよ」と述べ、政府と地方自治体の協力を指示した。汝矣島(ヨイド)純福音教会などの大型教会は、修練院などを軽症患者に提供することにした。

 大邱市のクォン・ヨンジン市長は、4日午前に大邱市役所で開かれた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)定例ブリーフィングで「(大邱市の)全感染者4006人のうち、1330人は病院に入院し、373人は生活治療センターに入所した」と明らかにした。生活治療センターに滞在する軽症感染者は、中央教育研修院(大邱)に138人、農協慶州(キョンジュ)研修院に235人だ。しかし、まだ自宅に隔離されて入院や生活治療センターへの入所を待っている感染者は2270人(死亡22人、退院11人は除外)で、全感染者の56.7%に上る。

 政府と自治体は2日、大邱にある中央教育研修院(収容人数160人)を初の生活治療センターとして運営開始した。さらに3日には、慶尚北道にある農協慶州研修院(収容人数235人)、4日には慶尚北道にあるサムスン人材開発院の盈徳(ヨンドク)研修院(収容人数210人)を生活治療センターとして運用開始した。しかし、大邱には依然として自宅隔離された感染者が大量に残されており、毎日新たに数百人の感染者が確認されている。3日に新たに確認された大邱の感染者は405人だ。

 クォン市長は「現在、全体的に3千人が受入れ可能な場所をひとまず確保している。ただし場所が決まったからといってすぐに患者を移送できるわけではなく、ベッドを準備し、管理人員や医療スタッフも配置しなければならない。少なくとも2~3日かかる。大邱市と中央防疫対策本部(防対本)の目標は、当日確認された感染者を除き、今週末までに自宅で入院待機している患者をゼロにすること」と述べた。

 急増する患者を収容するカギは政府と自治体の協業だ。さっそく大統領府は、大邱市の積極的な努力を呼びかけた。大統領府のカン・ミンソク報道官は「文在寅大統領は本日、大邱市のCOVID-19患者の病床不足問題について、大邱市と民間が保有する施設を最大限活用するよう指示した。文大統領は、軽症患者の治療のため、可能な限りすべての施設を動員して生活治療センターとして使用するとともに、これに向けて政府と地方自治体が力を合わせるべきだと述べた」と明かした。しかしクォン市長は「大邱市が運営している研修所はない」と述べた。

 一方この日、汝矣島純福音教会、愛の教会、光林教会などの韓国の代表的な超大型教会は、京畿道坡州(パジュ)、安城(アンソン)、抱川(ポチョン)、忠清北道堤川(ジェチョン)などにある修練院や修養館など5カ所を、COVID-19軽症患者の収容施設として提供することにしたと発表した。

キム・イル、ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/931177.html韓国語原文入力:2020-03-04 21:42
訳D.K

関連記事