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全数調査の需要急増…検査件数、一日2万件に増やす

登録:2020-02-25 22:56 修正:2020-02-26 07:49
現在約1万3千人の検査を進めている 
風邪症状示す大邱市民や信者など 
検査必要な人が3万7千人以上に急増 
 
政府、検査機関79→90カ所に増やし 
一日検査件数を7500件から3倍に 
 
新天地イエス教会信者の全数調査が影響大きく 
20万人の検査に少なくとも2カ月かかる
今月25日午前、新型コロナウイルス感染症の患者が治療を受けている蔚山大学病院の国家指定治療病床(陰圧病床)で医療陣が防護服を着ている//ハンギョレ新聞社

 新天地大邱(テグ)教会を中心に大邱・慶尚北道地域などで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検体検査の需要が急増していることを受け、検査機関がこれらをすべて行えるかという懸念の声も上がっている。専門家たちは「十分行える」とし、「今後一日最大2万件まで検査できるだろう」と予想した。

 中央防疫対策本部は25日午後4時基準で、大邱地域の約1万人を含め、計1万3880件の検査を進めていると発表した。現在、1日約7500件の検査の結果が出てくることから、約6千件の検査が終わっていないことになる。韓国政府が新天地大邱教会の信者9300人と風邪の症状を示している大邱市民約2万8千人も全員検査対象にすることを決めたことで、短期間に大邱地域の検査の量が急増した。わずか2日前の23日まででも、全国の検査件数は8058件だった。大邱カトリック大学病院のチョン・チャンホ教授(診断検査学科)は「大邱の一部病院では検体を採取する際に必要なチューブが不足しているところもある」と話した。

 近く、新天地イエス教会信者の全数調査が行われれば、検査需要はさらに増える見通しだ。中央災難安全対策本部(中対本)は同日、「全国の新天地信者リストを把握し、まず高危険群から調査する」と発表した。チョン・ウンギョン中対本部長は「(新天地イエス教会信者を)一度に検査することはできないため、有症者を先に検査し、徐々に拡大していく計画」だとし、「有症者や大邱地域と関連した信者、大邱の信者と接触した信者が優先的な対象」だと説明した。新天地イエス教会の信者名簿に載っている人は21万5千人に達するという。

 検査需要が検査能力をはるかに上回る危険性について、チョン本部長は「受託検査機関を分散させており、1日に3回検査していた機関が(検査を)4回に増やして最大限に稼動している」と説明した。現在、検体検査を行っているのは医療機関と専門受託検査機関を含め、全国79の機関だ。約10の機関は現在受託検査機関承認待機中であり、近いうちに検査を実施できるのが90カ所以上に増える見込みだ。

 専門家らは、検査機関がこのように増えれば、1日の検査量も今より3倍近く増えるだろうと見込んだ。大韓診断検査医学会は同日、ソウル中区(チュング)のソウルスクエアで記者会見を開き、「受託検査機関が追加指定され、新型コロナウイルス感染症の検査にスタッフが配置されれば、1日最大で2万件まで検査できるだろう」と見通した。

 ただし、彼らの予想通りなら、新天地イエス教会の信者全員を検査するには少なくとも2カ月以上かかるものとみられる。診断検査医学会のイ・ヒョクミン常任理事は「診断能力を一日2万件に増やしても、新天地イエス教会信者の検査だけに集中するわけにはいかない。検査のうち25~50%を彼らに配分すると見ると、仮に信者が10万人だとしても、1カ月ほどかかるだろう」と見通した。名簿通り、全信者数が20万人以上なら、この見通しを機械的に適用しても、全数調査に2カ月以上かかるわけだ。

 韓国政府が前日から募集した大邱地域の新型コロナウイルス感染症関連の医療ボランティアには、同日午前まで58人が参加意思を表明したことが分かった。キム・ガンリプ中対本1総括調整官は同日の定例ブリーフィングで、「今日午前10時までで、医師が5人、看護士が32人、看護助務士が8人、臨床病理士が3人、行政職10人が参加意思を表明した」と述べた。政府は特に、検体採取のスタッフが足りないとして、医療関係者の追加支援を要請した。

パク・スジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/929820.html韓国語原文入力:2020-02-25 21:14
訳H.J

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