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防疫のため国会も止まった…裁判所、博物館など相次いで休廷・休館

登録:2020-02-25 06:23 修正:2020-02-25 07:52
国会本館や議員会館、閉鎖 
裁判所も相次いで裁判を延期 
 
ソウルでは保育所を2週間休園 
企業には「時差通勤制」を勧告
今月24日午後、国会議員会館の入口で、ある職員が手でバツ印を作りながら訪問客の出入りを統制している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 急速に広がっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が憲法機関である国会まで止めた。新型コロナウイルス感染症への対応警報が最高レベルである「深刻」段階へと格上げされ、公共・民間領域で前例のない休業が相次いでいる。裁判所の裁判も次々と延期される見通しで、前日の幼稚園と小中高校の始業式の延期に続いて、ソウル市内の保育所が2週間休園する。博物館や美術館など公共機関も閉鎖された。雇用労働部は、民間企業にも時差通勤制などのフレックス勤務制や家族介護休暇を積極的に活用するよう勧告した。

 24日、国会はこの日予定されていた本会議をはじめ、対政府質問と常任委員会の日程などを全て取りやめた。19日に国会で開かれた討論会に出席したある人物が同日、新型コロナウイルスに感染したことが確認され、国会が混乱に包まれた。感染者が訪れた国会議事堂本館と議員会館は同日午後6時から26日午前9時までの防疫に向けて全面的に閉鎖された。感染者と接触したシム・ジェチョル未来統合党院内代表やチョン・ヒギョン議員、クァク・サンド議員が病院を訪れて検査を受けており、ファン・ギョアン代表など彼らと接触した政治家の多数も検査を受けた。

 また、他の憲法機関である裁判所も新型コロナウイルス感染症への対応に乗り出した。チョ・ジェヨン最高裁事務総局長は同日、裁判所内部の掲示網「コートネット」への書き込みで、緊急を要する事件(拘束関連や仮処分、執行停止など)を除いた残りの事件の裁判期日を延期・変更するなど、休廷期に準じて裁判期日を調整することを勧告した。

 国立中央博物館や国立地方博物館、国立現代美術館、国立図書館など、文化体育観光部傘下の24の文化機関も同日から順次緊急休館に入る。伝染性疾患の拡散で博物館や美術館などの国立文化機関が一斉に休館するのは前例のないことで、文体部は新型コロナウイルス感染症の拡大の推移を見て、傘下機関を再開館するかどうかを決める計画だ。

 一方、ソウル市は25日から来月9日まで2週間、市内の全ての保育所5705カ所の臨時休園を決定する強気の姿勢を示した。地域児童センター434カ所と「我が町子育てセンター」61カ所など、学童保育施設も同じ期間休業する。ただし、ソウル市は共働き夫婦などのために普段と同じ水準の保育サービスを提供することにした。ソウル市のユン・ヒチョン女性政策担当官は「共働き夫婦の子どもなど保育所で保育を受けざるを得ない子どもは、防疫が十分に行われた空間で保育士から安全にケアを受けられるようにする方針だ」と述べた。蔚山(ウルサン)市と済州道などの地方自治体も同日、または25日から6日間にわたり、保育所の休園を決定した。

 学校や幼稚園、保育所などが次々と閉鎖されることを受け、雇用労働部は民間企業に対し、時差通勤制などのフレックス勤務制や家族介護休暇を積極的に活用するよう勧告した。多くの市民が公共交通などで濃厚接触しやすい通勤時間帯をずらすことで、新型コロナウイルスへの感染の可能性を減らすためだ。雇用部は全国の雇用労働官署と関連機関をはじめ民間企業にもこうした時差通勤制と昼食・休憩時間の時差運営、在宅勤務などフレックス勤務制を活用するよう呼びかけた。これに先立ち、ソウル市も市庁と25自治区の公務員、市投資支援機関職員などを対象に時差通勤制を全面的に施行することにした。

チャン・ナレ、チェ・ウリ、ノ・ヒョンソク、イ・ジョンギュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/929584.html韓国語原文入力:2020-02-25 02:00
訳H.J

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