新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にあまり感染しないとされていた19歳以下の子どもの感染者が、国内でも相次いで確認され、その危険性と予防法に関心が集まっている。18日に京畿道水原市(スウォンシ)で国内初の10代の感染者(11、女)が確認された。24日現在、19歳以下の確定感染者は12人だ。この中には4歳と生後16カ月の幼児も含まれている。この2人は、1人きりで隔離されるには幼すぎるため、保護者が保護装具を着用したまま子どもの面倒を見ているという。
保健当局と専門家は、国内外ともに乳幼児や子どもの発症例が少なく、症状も軽微だと説明する。中国のCOVID-19感染者4万人分の統計を分析した結果によると、19歳以下は2%ほどと少なく、症状も軽いことが分かる。中央防疫対策本部(中対本)は24日午後、定例ブリーフィングで、国内の乳幼児や子どもの患者らも、みな健康状態は良好だと述べた。
小児感染分野の専門家はその理由を、COVID-19が以前にはなかったウイルス疾患であるとともに、子どもは免疫力、すなわちウイルスと戦う能力が大人よりも弱いというところに求める。生まれてこのかた、風邪などの数多くのウイルスと戦ってきた大人の免疫体系は、新たに登場したCOVID-19ウイルスにも強く反応する。その結果、私たちの体の保護作用である「炎症反応」も強く現れ、発熱や痛みなどの症状が出る。しかし子どもたちは免疫力が弱いため、その結果である症状も少ない。
ソウル大学小児科学教室のチェ・ウンファ教授は22日、学際COVID-19対策委員会が開いた記者懇談会で「ウイルス疾患の症状には、ウイルスと戦っている患者自身の免疫力や炎症反応など、複合的な要因が作用するが、小児は成人よりもそのような能力が弱いため、症状が軽い」と説明した。高麗大学安山(アンサン)病院のキム・ユンギョン教授(小児青少年科)も「新たなウイルスに感染すれば免疫力が強いほど反応(症状)も強く現れる。新型インフルエンザやSARSの時も、子どもより健康な大人の症状の方がひどかった」とし「免疫力の低い子どもが感染したからといって大変だと心配する必要はない」と述べた。
ただ、症状が弱いからといって、ウイルスの量そのものが少ないと断定することはできない。キム・ユンギョン教授は「子どもたちが症状なしにウイルスを伝播する媒体になる余地があるという点には注意すべき」と指摘した。これを防ぐためには「特に子どもたちは(人や物によく触るので)接触が多いだけに、大人が手の衛生に気を使ってやり、なるべくたくさんの人が集まる場所へ外出することも控えるべきだ。マスクも湿らないように頻繁に取り替えるとともに、着用時間を増やすべき」とキム教授は助言する。
保健当局は、子どもたちに投薬するカレトラ(HIV治療薬)の確保にも努めている。チョン・ウンギョン中対本部長は「小児感染学会と診療ガイドラインを整備している。食品医薬品安全処と協議し、子どもたちのためのカレトラシロップを必須医薬品に指定し、量を確保して必要な時に投薬できるよう準備している」と述べた。