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地方医療院、公共病院などを空け「新型コロナ病床」1万人分確保

登録:2020-02-24 02:17 修正:2020-02-24 07:43
政府発表の「医療対策」 
全国43カ所の専門病院指定 
大邱に1000床追加
ソウル鍾路区でCOVID-19の感染者がまたも確認された20日午前、ソウル中区の国立中央医療院選別診療所前に設置された現場応急医療所。症状が見られ、救急車で搬送されてきたCOVID-19感染の疑われる患者が検査を受ける準備をしている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス(COVID-19)が、新天地大邱(テグ)教会の関係者などを中心に全国に広がっていることに対応して、政府は軽症患者の治療に当たらせるために43の病院を専門病院に指定し、1万床の病床を確保することにした。

 政府は23日、COVID-19汎政府対策会議で「ソウルなど一部の地域を除き、ほとんど(感染症患者用の病床)が30床未満であり、地域的不均衡があるため、一部地域で多数の感染者が発生した場合、その地域では受け入れが難しい可能性がある」と明らかにした。そこで政府は、全国の地方医療院や公共病院など43カ所を市・道ごとの軽症患者専門病院に指定し、1万床を確保することにした。43カ所の専門病院には現在入院中の患者を今月28日までに他の機関に移し、病院を空けるよう通達した。

 これまで政府は、COVID-19などの呼吸器感染症患者に個室の陰圧室を割り当てて治療に当たらせてきた。22日現在、民間病院を含めた全国の病院の陰圧病床(1077床)のうち、使用可能な病状は683床だ。しかし、ほとんどがソウルに集中しているうえ、大邱、慶尚北道、釜山などの多数の地域で、国家指定の陰圧病床稼働率は100%に上る。重症患者に対応する一方で、全国各地で新たに感染者が発生している状況に合わせた対策が切実に求められているのだ。

 政府が、重症患者とは別に、症状が深刻でない軽症患者を専門に担当する病院や病床を全国で確保することにしたのはこのためだ。専門病院は、軽症患者の治療や症状の見られる患者の隔離に当たり、地域ごとに感染者に対応するとともに、さらなる感染を防ぐ役割を担うことになる。政府は、専門病院がほかの患者を受け入れられないことに対して十分な損失補償を行うとともに、地域別に中央事故収拾本部の専任を配置して状況管理や点検などを行う。

 地域ごとの専門病院とともに、政府は国家感染症専門病院も指定し、病床をさらに確保することにした。現在、国立中央医療院と国軍大田(テジョン)病院を国家感染症専門病院に指定し、患者を別の場所に移している。国立馬山病院、大邱報勲病院、勤労福祉公団大邱病院、栄州(ヨンジュ)と尚州(サンジュ)の赤十字病院など国公立病院に対する専門病院指定も進めている。

パク・ヌンフ保健福祉部長官が23日、政府ソウル庁舎でこの日のCOVID-19汎政府対策会議の結果をブリーフィングしている/聯合ニュース

 政府は「感染症特別管理地域」に指定された大邱地域に対し、別途に1千床を確保することにした。大邱医療院と啓明大学の大邱東山病院で156床をひとまず確保し、感染症専門病院に指定した大邱医療院を空けることで、さらに453床を確保する予定だ。その後も病床が足りなければ、公共病院の大邱報勲病院と赤十字病院も専門病院に追加指定する方針だ。病床確保とともに政府は、大邱地域の選別診療所を増やすとともに、移動検体採取チームと移動診療所を稼働して患者の早期発見にも力を入れることにした。

 一方、政府は慶尚北道清道郡(チョンドグン)の清道デナム病院を隔離治療病院に変更し、精神病棟の入院患者を治療するとともに、その他の感染者は国立中央医療院などに移すことにした。感染者がさらに発生する可能性に備え、この地域にある4つの感染症専門病院(安東(アンドン)、浦項(ポハン)、金泉(キムチョン)、蔚珍(ウルチン)の各医療院)の入院患者を他の医療機関に移すことで、病床を最大900床まで確保する計画だ。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/929432.html韓国語原文入力:2020-02-23 22:26
訳D.K

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