本文に移動

武漢に「第3次チャーター機」投入…中国全域からの入国制限は保留

登録:2020-02-10 06:18 修正:2020-02-10 11:07
韓国政府、在中韓国人と中国人配偶者を連れてくることに 
東南アジア諸国への旅行自制も勧告 
 
医療機関・薬局で照会可能な 
訪問国の確認範囲も拡大することに 
 
中国広東省から帰ってきた夫婦確定 
73才歳の母も感染、隔離治療
ソウル中区の保健所に設置された新型コロナウイルス感染症検体採取キット//ハンギョレ新聞社

 日本やタイ、シンガポールなど中国以外の第3国に行って新型コロナウイルス感染症にかかった患者が増えつつあるなか、政府は感染病患者が多数発生した東南アジア諸国への旅行を最小化することを勧告した。韓国政府は湖北省のほか中国内の他の危険地域に対する追加の入国制限を検討したが、現行維持に急旋回した。政府は9日、チョン・セギュン首相主宰で拡大中央事故収拾本部会議を開き、このような内容を骨子とした対応計画を確定して発表した。パク・ヌンフ保健福祉部長官は会議後のブリーフィングで「中国以外の地域から流入する患者の発生を防止するため、地域社会での感染が発生した国や地域に対する感染病情報を提供し、必要な場合を除いては単なる観光目的の旅行を最小化するように勧告する」と明らかにした。政府が中国を越えて他の地域にまで旅行の自制を要請したのは今回が初めて。日本やタイ、シンガポールなど中国以外の第3国を訪れ、新型コロナウイルスに感染した国内患者が増えていることによる措置だ。ただ、このような勧告は外交部の4段階の旅行警報(旅行留意-旅行自制-撤退勧告-旅行禁止)に該当する処置ではない。

新型コロナウイルス現況//ハンギョレ新聞社

 医療機関や薬局から受ける関連国の旅行履歴情報の提供も強化される。今後、医療機関や薬局は受診者資格照会システム、海外旅行履歴情報システム(ITS)、医薬品安全使用サービス(DUR)などを通じて、中国だけでなく東南アジア諸国に行ってきた人の旅行歴情報まで確認できる。11日シンガポール・タイ・ベトナムを皮切りに、13日には日本・香港、17日には台湾・マレーシア・マカオに拡大される。

 政府は同日、武漢の在中韓国人を連れてくるための3回目の臨時航空便(チャーター機)の投入も電撃的に発表した。当初の1・2次チャーター便運営当時、中国当局は韓国人の家族であっても中国国籍者は出国できないようにしたが、5日に方針を変えた。現在武漢現地に残っている韓国人とその家族などは230人余りに上るものと伝えられているが、チャーター機搭乗の需要調査の結果、100人余りが申請するものと把握された。

 しかし、政府は中国内の他の地域に対する追加の入国制限については「現行維持」と一線を画した。チョン首相はこの日の会議のはじめに「患者が多く発生している中国内の他の危険地域に対する入国制限措置も状況によっては追加で検討する」と明らかにしたが、会議結果の発表の際はこうした内容が含まれていなかった。政府は隣国である中国との関係などを考慮し、追加の入国制限に慎重を期している模様だ。

 パク・ヌンフ長官は「中国から来る入国者が2日の1万3千人から8日は5200人へと約60%が減少した」とし、「(会議参加者の多数意見に従って)状況が急変するまでは、もう少し現在の状態を維持することにした」と説明した。中国から韓国に入国する入国者は今までは一日3万人に達していたが、検疫強化と特別入国手続きの施行によって減り続けている。パク長官は「(入国制限措置後の)前日までの5日間、中国現地からは入国を要請したが湖北省で発行したパスポートを所持するなどの理由で入国が遮断された事例は499人」と付け加えた。

 この日、中国広東省に行ってきた51歳の韓国人男性と37歳の中国人女性、この夫婦と一緒に住んでいる母親(73・韓国人)が追加で新型コロナウイルスに感染されたことが確認された。国内患者は計27人に増えた。

ノ・ジウォン、パク・スジ記者zone@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/927582.html韓国語原文入力:2020-02-09 22:13
訳C.M

関連記事