武漢から帰国した国民を臨時隔離する地域に決定した忠清南道牙山(アサン)で一部住民が反発する中、一部住民がフェイスブックなどのSNSを中心に「我々が牙山だ(#We_are_Asan)」という帰国者歓迎運動を繰り広げ、注目を集めている。
牙山に住んでいることを明かしたEさんは自分のSNSに「We are Asan」という書き込みをした。「一方の記事だけを見て各種のSNSに牙山と鎮川(チンチョン)を誹謗する書き込みが溢れており、牙山市民として心が痛む。私のように武漢からの帰国者を歓迎する牙山市民も多いということを示したくてこのようにメッセージ・リレーを始める」と語った。
そして「恐怖の中で震えていたはずの帰国者たちを温かく歓迎しよう。一緒にやってくれたら、牙山市民と鎮川郡民、武漢からの帰国者にとって大きな力になる」と付け加えた。Eさんの文はアップから10時間で1万1000あまりの書き込みと1万4000あまりの共有、4万9000人あまりのいいね!を獲得。フェイスブックを熱く盛り上げている。
また、牙山の排芳(ペバン)に住む母親だというある市民は、「We are Asan、苦しみと絶望の中で大変だったでしょう? 牙山でゆっくり休んでください」と書き込んだ。また、牙山住民のKさんもインスタグラムに「武漢の韓国国民も牙山市民もみな大韓民国だ。今SNSで牙山が多くの悪口を言われていて悔しい」とし「#We are Asan! 牙山へようこそ」との手書きのメッセージをアップした。
ある参加者は「今は一息ついて、牙山でゆっくり休んでください。皆さんがいる間、毎日応援の気持ちを送る」と記し、また別の住民は「牙山へようこそ。ゆっくり休んで、元気な姿でご家族のもとにお帰りください」と書いた。
このように「我々が牙山だ(#We_are_Asan)」ハッシュタグ運動が拡大を見せると「心が温まる」「危機状況で助け合う姿が格好いい」など応援の書き込みが相次いだ。
牙山市のオ・セヒョン市長も30日午後に特別談話を発表し「国民の命をめぐっては与党も野党もなく、地域利己主義や政治的論理もありえない。我々がまず武漢からの帰国者を迎え入れ、治癒しなければならない。帰国者も私たちの兄弟姉妹であり親子」と市民を説得している。
一方、武漢を発ち、金浦(キンポ)国際空港から入国した帰国者たちは、発熱などの検査を受けた後、忠清南道牙山の警察人材開発院と忠清北道鎮川の国家公務員人材開発院に14日間隔離収容される予定だ。