本文に移動

武漢からの入国者3023人に対する全数調査の方法とは?

登録:2020-01-28 23:05 修正:2020-01-29 07:39
今月28日午前、仁川国際空港1ターミナルの入国場で、中国天津から入国した人たちが検疫所に健康状態質問書を提出している=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は13日から27日まで中国の湖北省武漢から国内に入国した約3千人に対し、毎日健康状態を確認する方式で全数調査を実施する方針だ。これは前日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が大統領府で首席秘書官級以上の参謀たちと昼食を兼ねた対策会議を開き、「(中国の発生地域である)武漢から入国した人たちの場合、全数調査を推進するよう」指示したことによるものだ。

 28日、チョン・ウンギョン疾病管理本部長は記者会見を開き、「(新型コロナウイルスによる症状の)潜伏期が過ぎていない、13日から27日までに入国した3023人に対し、地方自治体と健康保険審査評価院職員が健康状態を毎日確認する調査を今日から開始する」と発表した。彼らの健康状態を確認すると同時に、感染予防の心得と新型コロナウイルスによるものと疑われる症状が現れた場合の行動要領などを案内する予定だと疾病管理本部は説明した。全数調査対象者には経由地を経て韓国に入ってきた人々も含まれ、韓国人が1166人、外国人は1857人に達する。チョン・ウンギョン本部長は「韓国人はパスポートや携帯電話情報を保有しており、これを利用して連絡を取る」とし、「外国人は携帯電話がない場合があり、警察庁などと協力して調査を行う」と述べた。政府関係者によると、2日から武漢空港が閉鎖された23日までに武漢から韓国へ入国した人数は約6千人だという。このうち、新型コロナウイルス感染症の症状が現れるまでの潜伏期間が最長14日であることから、まだ潜伏期がすぎていないものとみられる約3千人を対象に、まず健康状態を確認するということだ。これと共に、武漢に行ってきた後で軽い症状が現れ、保健所が毎日健康状態を確認する能動監視対象者に分類された人のうち、潜伏期が過ぎていない約100人に対しては、感染の有無を調べる検査を進めている。検査結果は早ければ明日から出る予定だ。

 ただし、現段階では武漢に行ってきた人々を対象に全数検査を行うのは難しい状況だ。これまではまず、コロナウイルス系列かどうか(パンコロナ検査法)を検査した後、陽性反応が出れば、患者検体から出たウイルス遺伝子の塩基序列を分析し、新型コロナウイルス感染症にかかったかどうかを最終的に確定する方式を取ってきた。このように二段階を経たため、時間も長く(約24時間)かかり、検査できる物量(試薬)も限られていた。新型コロナウイルスによるものと疑われる症状が現れた人を中心にまず検査を実施してきたのもそのためだ。チョン・ウンギョン本部長は「新型コロナウイルスだけを特定して見つけることができる検査法(約6時間)を開発し、現在試験段階」だとし、「1月末まで全国の市都の保健環境研究院に、2月5日まで民間の医療機関に、新たな検査法を導入することを目指している」と述べた。

パク・ヒョンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/925945.html韓国語原文入力:2020-01-28 20:57
訳H.J

関連記事