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与党内「ムン・ソッキュン公認」に批判…子どもの教育も「七光り」物議

登録:2020-01-21 02:32 修正:2020-01-21 08:17
「政治権力世襲、同意できず 
国民感情としては納得し難い」
ムン・ソッキュン氏のフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 「父親の選挙区世襲」で物議を醸しているムン・ヒサン国会議長の息子ムン・ソッキュン京畿道議政府(ウィジョンブ)甲(選挙区の名称)常任副委員長の公認問題をめぐり、共に民主党が頭を悩ませている。20日に開かれた党最高委員会議ではムン副委員長に対する公然たる批判まで飛び出した。党内の世論はムン副委員長に好意的ではなく、党の最終判断に関心が集まっている。

■「政治権力世襲反対」

 民主党のキム・ヘヨン最高委員はこの日午前の最高委会議で、「私たちは日本と違って政治権力の世襲に同意しない。親が現在国会議員である地域で、次の任期に子どもが同じ政党の公認として出馬するのは、国民感情としては納得しがたいということを明確にしておく」と、ムン・ソッキュン氏を狙い撃ちした。

 キム最高委員は続いて「民主党予備選挙のルールは権利党員50%、一般国民50%となっている。地域委員長は普段から党員を組織しているため、権利党員に対しては絶対的に有利だ」とし、「親が地域委員長をやっている地域で子どもが地域委の主要職責を担えば、実質的に党内の別の人物との競争は難しいだろう」と指摘した。

 民主党の戦略公認管理委員会は今月15日にひとまず議政府甲を戦略選挙区に指定している。当初は「戦略選挙区指定=ムン・ソッキュン候補脱落」と受け止める雰囲気だったが、最近は党の一部で「議政府甲で党内選挙を実施する」という話が再び流れている。

 党内では、「キム最高委員は言うべきことを言った」という反応が多かった。ある初当選議員は、「ムン氏が公認を受ければ、『公正』と『正義』という価値はすべて消えてなくなる」とし、「少なくとも一度は休むか、他の選挙区に挑戦すべき。議員の大半が深刻に受け止めている」と述べた。

■ 子どもの教育に「親の七光り」批判

 世襲批判が広がると、ムン副委員長は11日に自身の著書『あの家の息子』のブックコンサートを開き「50歳にもなって世襲と言われ、父親の意思に従っているように言われるのは本当に残念だ」とし、「父の道を歩むだろうが、『親の七光り』は断固として拒否する」と述べた。しかしこの日、ムン氏の息子がムン・ヒサン国会議長の公館に住み、学校に通っていたことが明らかとなり、「子どもの教育に七光りを利用した」という批判が広がっている。

 本紙の取材の結果、ムン副委員長の妻と息子はソウル瑞草区(ソチョグ)に居住していたが、健康状態が良くない義父母(ムン議長夫婦)と同居するため、2018年に議政府市に引っ越した。しかし6カ月後にムン議長が国会議長に就任すると、ムン副委員長の息子はソウル漢南洞(ハンナムドン)の国会議長公館への転入届を行い、公館から近所の小学校に通ったという。ムン副委員長は転入届を出していない。子どもの教育のためにムン副委員長が公館を利用したと指摘される部分だ。

 ムン副委員長はハンギョレの電話取材に対し「年老いた両親の面倒を見るために議政府へ、ソウルの公館へとついて行っているのであり、この過程で息子は転校を繰り返したことが大きなストレスとなった。『親の七光り』と見るのは強引だ」と釈明した。

キム・ウォンチョル、イ・ジヘ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/925175.html韓国語原文入力:2020-01-20 20:52
訳D.K

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