韓米が今週、米国で防衛費分担金、ホルムズ派兵、北朝鮮核協議などをめぐり、相次いで高官級会談を行う。
14~15日(現地時間)に米ワシントンで開かれる第11回韓米防衛費分担金特別協定(SMA)締結に向けた第6回会議に出席するため、13日に出国したチョン・ウンボ防衛分担協議大使は「防衛費協議に一定の進展がある」、「早期の妥結に向けて努力する」と明らかにした。チョン大使はこの日、仁川国際空港で取材陣に対し「韓米間で依然として立場の違いがあるが、これまでの多くの論議の過程で互いに理解の幅を拡大し、一定の進展も実現している」と明らかにした。韓米間の立場の違いが大きい総額については、「基本的に米国側も、従来の防衛費特別協定の枠組みの範囲内で(固守しようとする)韓国政府の主張に対し、ある程度理解の幅を広げている」と紹介した。
米国は分担金協定以外でも韓国のために使っている費用は多いとし、在韓米軍の循環配置費用、海外訓練費用をも韓国が負担するよう要求し、韓国は協定の枠外にある米国製兵器の購入、米軍基地の汚染浄化費用の負担、土地・税制上の恩恵などの寄与を評価すべきだとして対立してきた。両者の主張を相殺すれば、結局、既存の分担金協定の枠組みを順守し、公正な水準で妥結すべきというのが韓国の立場だ。米国が50億ドル(約6兆ウォン)に引き上げろという無理な要求からは後退したという観測も出ているが、最終合意まではさらに時間がかかるものとみられる。
一方、14日に米サンフランシスコで開かれる韓米外相会談では、米国によるホルムズ派兵要求、北朝鮮核協議に関する協力策などが議題に上るものと予想される。カン・ギョンファ外交部長官は13日、出国前に仁川国際空港で記者団に対し、マイク・ポンペオ米国務長官との今回の会談でホルムズ海峡派兵について「米国側の考えを聞いてみるつもり」と語った。カン長官は、ホルムズ派兵については「政府で引き続き検討している」とし、今回の会談で交わされる対話が「政府決定の参考になるだろう」と付け加えた。
米国とイランの対立が深まっている中、ポンペオ長官は米国が主導するホルムズ共同防衛に韓国が参加する形の「派兵」を強く要求するものと予想されるが、イラン国内の政局が揺れ動いているなど変数が多いため、米国もひとまず状況を見守るだろうという観測もある。
カン長官は、朝米対話が膠着している現状において米国とどのような解決策が論議されるのかという質問には、「ひとまず今の状況では、北朝鮮の追加の挑発を抑えることが重要だろう」とし、「それを含め、状況を全般的に管理しつつ、朝米対話再開のための方策を共有するつもり」だと述べた。今回の外相会談に続き、外交部朝鮮半島平和交渉本部のイ・ドフン本部長も早ければ今週後半にワシントンを訪問し、米国の北朝鮮政策特別代表であるスティーブン・ビーガン国務副長官と会談するとされ、韓米間で朝鮮半島の状況についての集中協議が行われる予定だ。