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「国家主導成長を推進した朴正煕も左派?」ソウル大生の質問にファン・ギョアン「…」

登録:2019-12-06 21:42 修正:2019-12-07 04:37
マスコミ非公開で進行されたソウル大学特講後の質疑応答 
「韓国党にとって“民”は誰?」 
「ファストトラック捜査欠席は不法でないか」など“鋭い質問”
自由韓国党のファン・ギョアン代表が6日、冠岳区のソウル大学で経済学部生などを対象に特講をするため講義室に入場している//ハンギョレ新聞社

 6日、自由韓国党のファン・ギョアン代表が、ソウル大学の経済学部生などを対象に「危機の大韓民国、経済危機と代案」を主題に特講を進めた中で、マスコミ非公開で進行された現場の質疑応答では鋭い質問が多くなされたと伝えられた。ハンギョレが講義終了後に会った学生たちの反応は、概してファン代表の講演に対して批判的だったが、肯定的な意見もなくはなかった。

 同大学の在校生のSさん(24)は「ファン代表に、国家主導経済成長を推進した朴正煕(パク・チョンヒ)政府も左派社会主義政権だと考えるのかと尋ねたが、その質問に対する回答はありませんでした」と伝えた。Sさんは「韓国の経済成長率が50年の間で最低」というファイナンシャルタイムズの記事を引用したファン代表に対し「経済が成長するほど成長率が鈍化するのは当然だが、これを通時的に比較する記事の引用は適切なのか、所得主導成長を社会主義的政策だと表現したのは理念論争に基づく卑怯な表現ではないか、国家主導経済という点で所得主導成長を社会主義だと言うならば、国家主導経済成長を図った朴正煕政府も左派社会主義政権だと考えるのか」などと尋ねた。

 これに対しファン代表は「経済が成長するほど経済成長率が低くなることはありうる。ただし、ファイナンシャルタイムズが指摘するほど低く評価しているという次元で話したまで」とし、「所得主導成長は、一般的に社会主義的国家が選んだ政策と理解している。社会主義的政策なので憂慮すると申し上げたのだ」と答えた。ファン代表は、朴正煕政府に関連した質問には別に答えようとしなかった。

 講演では「労働柔軟性を高めなければならない」というファン代表の講義内容に対して、「自由な労働政策とは誰にとって自由なのか、自由韓国党が考える“民富論”の“民”は誰なのか」と尋ねる質問も出てきた。ファン代表は「労働柔軟性が高まり、解雇された一人だけについて見れば『労働柔軟性のために解雇された』と見ることができるが、全体を見れば結局のところ経済を生かすことができる」と答えた。「より良い韓国のために、ただ一つを変えるべきだとすれば何か」という質問には「経済を生かすことに主に力を注がなければならない」とも答えた。

 ファン代表が先月29日に終えた大統領府前でのハンストと、ファストトラックに関わった韓国党議員の検察欠席について「不法ではないか」と指摘する質問も出てきた。ファン代表は「(大統領府前でのハンストは)最大限法を守りながら行おうと努力した」として「犯罪があるからと言って、すべてを処罰するのではない。懸案によって多くの人が関与したものは首長が責任を負うことができる。私が責任を負うという意味だ」と話した。日本との関係回復問題をどう思うのかという質問に、ファン代表は「韓国は資源がない国だ。国際社会とともに歩まなければならない」として「日本は韓国と不幸な歴史がある国だ。それでも国際社会とともに歩まなければならないので関係確立が必要だ」と話した。

 同大学の学生で、この日の講演を聴いたKさん(22)は「ファン代表が講義の時、次の総選挙で韓国党が勝ってこそ経済が生きることができると話したが、そう言われても経済がさらに成長したり、今よりましになるだろうという期待は持てなかった」と話した。一方、Oさん(24)は「経済学の授業で教えるように、労働柔軟性を高めなければならないと主張してくれてうれしかった」として「学生も40人余りが講義が終わった後にファン代表と“セルフィー”を撮るために並んだりもした」と伝えた。

 ファン代表の特講が進行された「金融経済セミナー」の授業は、金融当局の責任者や立法過程に関連した社会指導層の要人を招へいし、政策の現実と裏面を覗き見ることを目標にしていると明らかにしている。

チョン・グァンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/919915.html韓国語原文入力:2019-12-06 20:16
訳J.S

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