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慶尚南道で日本軍慰安婦歴史館の建設を推進

登録:2019-10-29 03:36 修正:2019-10-29 07:38
市民主体で2021年に建設
慶尚南道地域の日本軍慰安婦歴史館の建設推進委員会が28日に発足した=チェ・サンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 日本軍慰安婦被害者が最も多い慶尚南道で「日本軍慰安婦歴史館」建設が本格的に推進される。

 慶尚南道地域の34の市民団体は28日「慶尚南道地域日本軍慰安婦歴史館建設推進委員会」設立総会を開き、「日本軍慰安婦ハルモニ(おばあさん)と共に歩む馬山(マサン)・昌原(チャンウォン)・鎮海(チンヘ)市民の会」のイ・ギョンヒ代表を常任代表に選出した。

 イ・ギョンヒ常任代表は同日午後、慶尚南道庁のプレスセンターで開かれた設立宣言記者会見で「日本軍慰安婦被害者のうち、生存者はもう20人しか残っていない。生き証人の時代は終わりつつある。歴史をきちんと記憶し、伝えていくことがますます切実で重要になっている」と建設の必要性を強調した。

 推進委員会は15億ウォン(約1億3928万円)をかけて2021年に歴史館を建設することとした。15億ウォンは国費5億ウォン、慶尚南道予算と慶尚南道の18の市・郡からの補助金5億ウォン、市民募金5億ウォンで確保する計画だ。昨年7月1日に世を去ったキム・ボクトゥクさんが2013年11月に建設基金として使ってほしいと寄付した全財産2000万ウォン(約186万円)がシードマネーとなった。

 歴史館の場所は決まっていないが、日本軍慰安婦に関連のある歴史性を持った場所、馬山・晋州(チンジュ)・統営(トンヨン)など日本軍慰安婦被害者が多く発生したところ、市民の利便性のよいところなどが検討されている。

 「日本軍慰安婦ハルモニと共に歩む統営・巨済(コジェ)市民の会」のソン・ドジャ代表は「すでに全国4カ所に日本軍慰安婦歴史館があるが、慶尚南道歴史館は市民が主体となる初の歴史館となる。これに向けて慶尚南道や道内の18の市・郡、慶尚南道教育庁などの積極的な支援を期待する。特に慶尚南道議会による歴史館運営支援条例の制定が必要だ」と話した。

 自分が日本軍慰安婦被害者だと韓国政府に登録した人は計240人だが、28日現在、生存者は20人だけだ。調査の結果、被害者の出身地は慶尚南道が30.3%に達し、現在の生存者のうち慶尚南道出身者は4人だ。

チェ・サンウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/914838.html韓国語原文入力:2019-10-28 16:11
訳D.K

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