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北極星3型を以前のモデルと比較すれば…3つの改良が明確

登録:2019-10-03 22:33 修正:2019-10-04 08:57
頭の部分の先が短くなり内部に弾頭を搭載する空間拡大 
尻尾の部分の格子型翼がなくなり飛行安定性を確保 
火炎を見れば出力高まり発射高度と射程距離が増加
北朝鮮が今までに発射した北極星系列ミサイル。左から2016年8月に試験発射した北極星1型、2017年2月に地上発射用に改造し発射した北極星2型、今年10月3日に公開した北極星3。1と2は頭の部分が尖っているが、3は球形に近く丸い=資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が3日に写真で公開した「北極星3型」は、以前に発射した1型と2型に比べ外見に相当な差がみられる。まず、頭の部分が球形に近く丸く変わり、1型の尻尾の部分にあった「格子型翼」が消えた。点火された際に噴出する火炎も大きくなった。弾頭搭載能力の増強、飛行安定性の向上、射程距離の延長を意味すると軍事専門家たちは分析する。

 頭の先が短ければ、それだけ内部空間が広くなり、内部に小型弾頭を搭載しやすくなる。大気圏に進入したり下降する際には摩擦熱を分散させ、弾頭を保護する。そのために北極星3型が多弾頭ミサイルとして開発されているのではないかとの観測も出ている。北極星3型の頭の部分が中国の潜水艦発射弾道ミサイル「巨浪2号」と似ており、巨浪2号が多弾頭ミサイルだからだ。

北朝鮮が3日に公開した「北極星3型」の発射場面。火炎を強く噴出している。火炎の間から下段保護カバーが分離される様子が見える/聯合ニュース

 尻尾の部分の格子型翼が消えたのは、相当なレベルの飛行安定性を確保したということを意味する。格子型翼は、ミサイルが上昇する時に発生するエンジンの振動と飛行時に発生する胴体の振動を減らすために装着する。飛行安定性を高めるが、空気抵抗による推進力低下を甘受しなければならない。北極星3型は、北朝鮮がこうした問題を技術的に解消したことを意味する。

北朝鮮が2日に発射した北極星3型ミサイルに装着されたと見られるカメラが撮った映像。発射高度と打撃範囲を誇示するためのものと見られる/聯合ニュース

 北極星3型は、水中から水面上に上がった後に点火された。ミサイルを高圧で押し上げた後に点火する、いわゆる「コールド・ランチ」方式だ。出力が強化されたようで、火炎の噴射直径が以前より大きく見える。それだけ高度と射程距離が延びたという話だ。北朝鮮が北極星3型に装着したと見られるカメラで地球を撮った映像を公開したのも、発射高度と打撃範囲を誇示するためのものと見られる。

 北極星3型の全体の大きさは、公開された写真だけでは確認しがたい。長さ9メートル、直径1.4~1.5メートルの北極星1型と2型より大きいように見えるという観測もあるが、潜水艦という狭い空間の特性と既存の発射管を共有しなければならない必要性を考慮すれば、長さや直径を大きくすることは容易でないという指摘も少なくない。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/911922.html韓国語原文入力:2019-10-03 20:18
訳J.S

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