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北朝鮮メディア、16日に発射した飛翔体は「新兵器の実験射撃」と報道

登録:2019-08-19 06:15 修正:2019-08-19 08:39
「朝鮮中央通信」、「金委員長が指導…完璧な結果」
北朝鮮が16日、再び金正恩国務委員長の指導の下で新兵器の実験射撃を行なったと「朝鮮中央通信」が17日報道した=朝鮮中央通信/聯合ニュース

 北朝鮮が16日朝に発射した「短距離飛翔体」が「新兵器」であり、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がこの新兵器の「実験射撃を再び指導」したと、北朝鮮官営の「朝鮮中央通信」が17日付で報道した。同日公開された写真の中に登場する「新兵器」の外見から、北朝鮮が今月10日に初めて発射した「北朝鮮版ATACMS」と同じ種類のミサイルと見られる。「朝鮮中央通信」は今回の実験射撃が「完璧な結果」を示しており、「武器体系に対する確信を深めた」と評価した。同通信は「主要な軍事的打撃手段を最短期間で開発」したとし、「自衛的国防力強化において画期的な転換点」になるとも主張した。金正恩委員長が指導した今回の実験射撃には、リ・ビョンチョルやキム・ジョンシク、チャン・チャンハ、チョン・イルホ、チョン・スンイルなど、北朝鮮の労働党中央委員会と国防科学部門の指導幹部らが参加した。

 ただし、「朝鮮中央通信」はこの日も、10日に咸鏡南道咸興(ハムン)から「北朝鮮版ATACMS」と呼ばれる新型戦術地対地弾道ミサイル2発を発射した時と同様に、飛翔体の具体的な名称や特性を明らかにしなかった。しかし、専門家らは同ディアが公開した飛翔体の写真6枚から、10日に公開されたミサイルと同じタイプだと判断している。2つの四角型発射管を搭載した無限軌道型の移動式発射台(TEL)も外見上は同一のものだった。在韓米軍の戦術地対地ミサイルであるATACMSは速度マッハ3、長さ4メートル、直径600ミリメートルで、子弾数百本を搭載している。ミサイル一発でサッカー場3~4個分の地域を焦土化できる兵器として知られている。

 これに先立ち、合同参謀本部は、北朝鮮が16日に江原道通川(トンチョン)北方一帯で東海上に発射した短距離ロケットの高度は30キロメートル、飛行距離は230キロメートル、速度はマッハ6.1以上だと分析した。今月10日の発射(高度48キロメートル、飛行距離400キロメートル)の時より高度を下げて発射し、射程距離が短くなった。低高度で精密に打撃できる能力を確認するための実験発射と見られる。実際、「朝鮮中央通信」は同ミサイルが海にある小さな岩の島を正確に打撃する場面を撮影した2枚の写真も一緒に公開した。「朝鮮中央通信」が同日公開した写真を見ると、移動式発射台の設置場所の周辺はすべて草木で覆われており、新型兵器の隠密性とどこでも発射が可能であることを誇示するための意図が込められていると見られる。

 北朝鮮は昨年5月から16日現在まで計8回にわたり、「北朝鮮版イスカンデル」と呼ばれる短距離弾道ミサイルや新型大口径操縦放射砲、新型地対地戦術ミサイルなど3種の新型兵器の実験発射を行った。北朝鮮は、20日の韓米合同軍事演習の終了を控え、直前まで新たに開発した兵器の性能を評価するための実験発射に拍車をかけると予想される。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/906149.html韓国語原文入力:2019-08-18 20:41
訳H.J

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