今月末に訪韓するドナルド・トランプ米大統領が、非武装地帯(DMZ)を訪問する計画について韓米政府が詰めの調整作業を始めていることが分かった。
複数の韓国政府当局者は23日、ハンギョレに対し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との韓米首脳会談のために29~30日にソウルを訪問するトランプ大統領が「前回の訪韓時に行けなかった非武装地帯を訪問する日程について、韓米が詰めの調整中であると聞いている」と明らかにした。トランプ大統領は28~29日に日本の大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に参加した直後の29日に韓国を訪問し、1泊2日の間留まる予定だ。トランプ大統領はG20首脳会議を終えて29日夕方か夜にソウルに到着すると予想され、彼の非武装地帯訪問は訪韓翌日の30日になされると予想される。
トランプ大統領は、2017年11月7~8日の韓米首脳会談のためにソウルを訪問した時も、文在寅大統領と共に非武装地帯に行こうとしたが、霧や黄砂などで非武装地帯の可視距離が25メートル程度になり、ヘリコプターの着陸が難しくなったために終盤に訪問が取り消されたことがある。
前例があっただけに、今回のトランプ大統領の非武装地帯訪問に文大統領が同行するかも関心事だ。文大統領が同行するならば、史上初めて韓米両国の首脳が一緒に非武装地帯を訪れることになる。これまで、ロナルド・レーガン(1983年)、ビル・クリントン(1993年)、バラク・オバマ(2012年)など米国大統領が単独で非武装地帯を訪問したことは何回もあるが、韓米の首脳が一緒にDMZを訪れたことはない。
これに先立って日本の朝日新聞は23日、トランプ大統領が今月末の訪韓時に非武装地帯を訪問し、演説する予定だと匿名の韓米両国政府関係者たちの話を引用して報道した。同紙は、トランプ大統領の非武装地帯訪問は韓国政府が提案したもので、トランプ大統領の最終判断を経て正式に決定されるだろうと伝えた。
だが、複数の韓国政府当局者は、トランプ大統領が非武装地帯で演説まで行うことについては「初めて聞く内容だ」として、可能性を低く見た。演説を聞く参席者を非武装地帯の現場にどのように動員するかなどの問題も簡単には解決できない。