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米CSIS「北朝鮮の寧辺で特殊軌道車両の姿を確認」

登録:2019-04-18 06:13 修正:2019-04-18 07:07
衛星写真の分析により寧辺近くに5台があることを確認 
韓国軍関係者「最近、核再処理に関わる動向はない」
米国のシンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)が今月16日(現地時間)に公開した北朝鮮の寧辺核施設の様子。同写真は今月12日、商業用衛星で撮影したもの/聯合ニュース

 北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)の核施設で、過去の放射性物質の移動や再処理作業に使われた特殊軌道車両が確認されたと、米戦略国際問題研究所(CSIS)が16日(現地時間)に発表した。同研究所は「現在の動きから、これらの車両が再処理作業以前や以後の活動に関与する可能性も排除できない」と付け加えた。

 同研究所は同日に公開した報告書で、「今月12日に確保した商業衛星写真は、寧辺のウラン濃縮施設と放射化学実験室の近くに、5台の特殊軌道車両が存在するということを示している」とし、「過去、これらの車両は放射性物質の移動や再処理作業にかかわった」と指摘した。以前にも寧辺地域を担当する豊江里(プンガンリ)鉄道基地で、これと似た車両が放射性物質を運送したことがあり、放射化学実験室で再処理作業が行われた後も、同様の車両が目撃されたという。

 しかし、同研究所は今年2月以降、放射化学実験室で再処理作業と関連した注目すべき活動が見られたわけではないと明らかにした。韓国軍関係者も「軌道車両が放射化学実験室の再処理活動と関連していると判断できる特異な動向は見られなかった」と述べた。政府は昨年から稼動を中断した寧辺の5メガワット原子炉で、北朝鮮が使用済み核燃料棒を取り出して再処理する可能性があると見て、注視しているという。国家情報院は先月29日、国会情報委員会で「まだ再処理施設の稼動の兆しはないが、ウラン濃縮施設は正常に稼動しているものと見られる」と報告している。

 北朝鮮が再処理に関連した活動で、米国を圧迫する可能性があるという分析もある。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は12日に行った最高人民会議の施政演説で、今年末までに忍耐を持って待つとし、米国の態度変化を求めた。これに対し、ドナルド・トランプ大統領は、期限に合わせるため急ぐ必要はないと答えた。このような状況で、北朝鮮としては、時間が米国の味方ではないという点を換気する圧迫カードが必要だ。米国のシンクタンク「スティムソンセンター」のジェニー・タウン研究員は「もし再処理が進められているなら、ハノイでの朝米首脳会談で寧辺の未来に対する合意に至らなかったことを考えると、“重大な展開”になるだろう」という見通しを示したと、ロイター通信が報じた。

ユ・ガンムン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/890449.html韓国語原文入力:2019-04-17 19:54
訳H.J

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