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最悪のPM2.5の原因は中国か韓国か…ひと目で確認できる

登録:2019-03-06 07:54 修正:2019-03-06 11:48
PM2.5はどこから来たのか?
2019年3月4日「エアビジュアル」のPM2.5状況画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 4日、ソウルや仁川(インチョン)をはじめ、首都圏では今年に入って最もひどい粒子状物質(PM2.5)に見舞われた。ソウル地域は午前に一時200マイクログラム/立方メートル以上を記録した。世界各国のPM2.5の状況を一目で見られるウェブサイトを通じて、最悪のPM2.5がどこから来たのかを調べてみた。

 韓国のPM2.5発生の原因について、中国発なのか韓国発なのかをめぐる論争は絶えない。1月には行政安全部の国家情報資源管理院が、史上初めてビックデータを使って韓国のPM2.5要因を分析した結果を発表した。韓国のPM2.5の相当量が中国から来ているという結論だった。

 しかし、研究方法によってPM2.5の原因が変わることもある。特に最近、慶煕大学のキム・ドンスル教授チームがPM2.5を分析して発表した結果によると、2013年から2014年にかけてのソウル市内のPM2.5は、中国など国外の影響が26.9%とかなり低く現れた。

首都圏を含む一部地域にPM2.5非常低減措置が発令された4日午前、ソウル鐘路がPM2.5に閉じ込められている/聯合ニュース

 このように、研究方法によって中国の影響は異なってあらわれる。環境科学院と環境部は状況をこのように整理した。中国の影響は、普段は30~50%、PM2.5が非常にひどい高濃度のときは60~80%程度だということだ。

 では、4日に最悪のPM2.5が発生した原因は何だろうか。世界中のPM2.5の状況を知らせるいくつかのサイトを調べた。これらのサイトによると、PM2.5が中国から来ているという事実が一目で確認できる。

 まず、「エアビジュアル」というサイトを見ると、世界中の都市のPM2.5ランキングが出ている。4日午後3時現在、バングラデシュのダッカがPM2.5の数値が364マイクログラムで1位を占めた。北朝鮮のすぐ上にある中国の瀋陽が291マイクログラムで2位、インドのデリーが206マイクログラムで3位、韓国の仁川が180マイクログラムで4位を記録した。

https://www.airvisual.com/air-quality-map(最新データ: )
2019年3月4日「アース」のPM2.5状況画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 世界中の風、天気、海の状態を見る地図サイト「アース」は、NASA、欧州の宇宙局などの資料を活用したという。ここで中国、モンゴル、北朝鮮、韓国の西側地域のPM2.5が非常に広範囲に分布しているのが見える。風の方向は西風。中国側から風が吹き、PM2.5の分布に影響を与えるのを見ることができる。

https://earth.nullschool.net/#current/particulates/surface/level/overlay=pm2.5/orthographic=-232.43,36.73,3000/loc=126.361,37.873(最新データ: )
2019年3月4日「tenki.jp」の PM2.5予報画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 日本の気象協会のサイトも参照した。ここではPM2.5がどのように変化するかについて48時間予報する。ここでもやはり中国側にあるPM2.5のかたまりが広く広がり、韓国側に来てから徐々に分散する様子を見ることができる。

 このように直接目で見れば、韓国のPM2.5がどこから来たのかもうすこしはっきり把握できる。韓国だけでなく、全世界的にPM2.5を減らす努力をしてこそ、PM2.5が完全に消えることになるだろう。

企画・取材ソンチェ・ギョンファ記者、演出チョン・ヒヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/884503.html韓国語原文入力:2019-03-04 21:31
訳M.C

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