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“軍のコメント工作”容疑、キム・グァンジン元長官に実刑宣告…法廷拘束は免れる

登録:2019-02-21 22:42 修正:2019-02-22 11:48
キム・グァンジン元国防長官

 李明博政府時期、国軍サイバー司令部に政治関連不法活動を指示した容疑(軍刑法の政治関与)などで裁判に付されたキム・グァンジン元国防長官(70)が、1審で懲役2年6カ月を宣告された。

 ソウル中央地裁刑事23部(裁判長 キム・テオブ)は21日、「軍の政治的中立義務条項は、かつて軍が政治に深く関与し自由民主主義の価値を傷つけた不幸な歴史を反省する次元で、1987年の6月民主抗争以後に憲法に明文化された。国防の最高責任者である被告は正面からこれを反した」とし、このように宣告した。裁判所はただし「この事件の控訴審が予想され、被告人が別の裁判も受けているため、不拘束状態で裁判に対応させることが適切と判断した」として法廷拘束はしなかった。

 キム元長官は、2011年11月から2013年6月まで軍サイバー司令部の部隊員を動員し、政府・与党を支持し野党および野党の政治家を非難する掲示文を9千回余り上げた容疑などで起訴された。キム元長官は、大統領府国家安保室長だった2014年7月、セウォル号惨事の大統領報告時刻などを操作した容疑でも起訴され、裁判を受けている。

 裁判所はこの日、キム元長官が朴槿恵(パク・クネ)政府時期の2013年、国防部調査本部の軍サイバー司令部政治関与疑惑捜査を妨害した容疑(職権乱用・権利行使妨害)も有罪と認定した。だが、2012年の大統領選挙を控え、コメント工作に投じる軍サイバー司令部の軍務員を新たに採用し、湖南(全羅道圏)出身者は排除し“自分たちの側の人”を選抜させたという容疑(職権乱用・権利行使妨害)については無罪を宣告した。

 キム元長官と共に起訴されたイム・グァンビン元国防部政策室長(66)は、禁固1年6カ月に執行猶予3年、キム・テヒョ元大統領府対外戦略企画官(52)は、罰金1千万ウォン(約100万円)を宣告された。検察は「キム元長官が決裁した報告書に“思想検証” “連座制適用”が記載されているにもかかわらず、職権乱用容疑を無罪と判断したことには同意できない。無罪部分を直ちに控訴し正す」と明らかにした。

チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/883039.html韓国語原文入力:2019-02-21 20:10
訳J.S

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