現代・起亜自動車がエンジンの欠陥を知りながら隠していたという疑惑を検察が調査するため、告発から2年たって本社の家宅捜索に乗り出した。
ソウル中央地検刑事5部(ヒョン・ジンフィ部長)は20日午前、ソウル市瑞草区(ソチョグ)良才洞(ヤンジェドン)の現代・起亜自動車の品質管理部所などを家宅捜索していると明らかにした。検察は家宅捜索について「国土交通部と市民団体が告発した現代・起亜自動車のリコール規定違反事件と関連して、疑惑の有無を判断するための資料確保が目的」と説明した。
検察の今回の家宅捜索は、現代・起亜自動車がシータ2エンジンの欠陥を知りながら、数年間これを隠してきたという疑惑に関連している。2007年に発売されたシータ2エンジンは、2009年に改良型が出てきたが、エンジン内部から激しい騒音が出たり、走行中に停止する現象が起き、2017年には5車種17万台をリコールした。当時、国土交通部は現代・起亜自動車の製作欠陥5件と関連して12車種23万8千台のリコール命令を下し、意図的欠陥隠蔽の可能性があるとし、検察に捜査を依頼した。
ソウルYMCA自動車安全センターも2017年にソウル中央地検に告発状を提出し「両社は2010年から顧客クレーム、マスコミ報道を通じて当該車両の安全運行に支障を与える構造的欠陥の可能性を十分に認知していたにもかかわらず、何の対策もとらずに欠陥事実を積極的に否定した」とし、「欠陥を隠し販売を継続したことは詐欺」だと主張したことがある。これに対して現代・起亜自動車側は、シータ2エンジンの欠陥は構造的問題ではなく、加工工程の問題で、現在は改善を完了した事案だと主張した。