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キム・ヒョクチョル-ビーガンの組合せ、朝米首脳会談の成功を狙った“野心作”

登録:2019-02-13 05:55 修正:2019-02-13 08:16
トップダウン方式の弱点補うため考案 
直報可能な新しい人物で 
相手国の指導者にも直接会う 
交渉における不信・誤解を回避できる

 27~28日にベトナムのハノイで開かれる朝米首脳会談の成否を分けるキム・ヒョクチョル国務委員会対米特別代表とスティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表交渉の組合せは、いかにして熱い視線が注がれる“ワントップ”の窓口に浮上したのだろうか。3枚の写真に糸口がある。

トランプ大統領が24日(現地時間)、ツイッターに公開したスティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表、アリソン・フッカー国家安全保障会議(NSC)補佐官らのブリーフィング//ハンギョレ新聞社

 写真1.昨年12月24日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領が「北朝鮮問題を扱うチームから、クリスマス・イブに報告を受けた」として、ツイッターに1枚の写真を公開した。ホワイトハウス執務室の机に座ったトランプ大統領の横には、ビーガン代表が立っている。職制上ビーガン代表の上司であるマイク・ポンペオ国務長官が“不在”であることが重要だ。トランプ大統領がこの写真で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に伝えようとしたメッセージは明らかだ。「ビーガンはポンペオを通さなくても、私に直報(直接報告)できる人物だ」

先月18日、ホワイトハウスを訪問しトランプ大統領と会った北朝鮮の金英哲労働党副委員長一行と米国高官たち。左から二番目の人物がキム・ヒョクチョル国務委員会対米特別代表、右端がスティーブン・ビーガン特別代表=ダン・スカビーノ公報室長のツイッターより//ハンギョレ新聞社

 写真2.1月18日、ホワイトハウス執務室の机を挟んで、左側にはトランプ大統領が、右側にはポンペオ長官やビーガン代表と並んで、北朝鮮の「第2回朝米高官級会談代表団」が座っている。ホワイトハウスが公開したこの写真の中の“キム・ヒョクチョル”という見慣れない人物が、マスコミの注目を浴びた。金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長はキム・ヒョクチョル氏をビーガン代表の新しいカウンターパートの「国務委員会対米特別代表」と紹介した。朝米の“特別代表”が、トランプ大統領の意志と構想を一緒に聞いたという事実が重要だ。

北朝鮮の金正恩国務委員長が労働党中央委員会庁舎で、金英哲副委員長(左から3番目)を団長とする朝米高官級会談代表団からワシントン訪問の結果について報告を受けたと、朝鮮中央通信が24日付で報じた/聯合ニュース

 写真3.1月24日、労働党中央委本部庁舎の金正恩委員長の執務室。金委員長に訪米結果を報告し、追加の指針を受ける席に、金英哲副委員長だけでなく、キム・ヒョクチョル代表も座っている。「朝鮮中央通信」が公開した異例の写真に含まれた金正恩委員長のメッセージも明らかだ。「キム・ヒョクチョルも私に直報できる人物だ」

 これら3枚の写真は、キム・ヒョクチョル-ビーガンのコンビが第2回朝米首脳会談の“成功”のために金正恩委員長とトランプ大統領が直接設計した“合作”であることを示す。朝米首脳が直轄する“代理人窓口”だ。事情に詳しい元高官は「キム・ヒョクチョル-ビーガンのコンビは、朝米首脳が第1回会談の際に批判された“トップダウン”方式の弱点を補完するために考案した新しい交渉方式」だと話した。同高官は「金英哲-ポンペオという高官級会談窓口に対する両者の積み重ねた信頼の毀損や、ソン・キム-チェ・ソンヒ実務交渉窓口の権限不足、官僚的アプローチ問題を一気に乗り越えるための措置」だと分析した。政府高官が12日、「キム・ヒョクチル-ビーガンは、第1回首脳会談を準備したソン・キムとチェ・ソンヒによる実務交渉の窓口と全く格が違う」と評価したのも、そのためだ。

 朝米首脳がキム・ヒョクチョル-ビーガン“カード”で解消を狙う難点は二つだ。トップダウン方式における実務交渉の不足を補うための措置であり、「悪魔は細部に宿る」という外交界の長年の格言が象徴する“官僚主義の落とし穴”に陥らないための安全装置だ。

 キム・ヒョクチョル-ビーガンのコンビには3つの特徴がある。第一に、朝米交渉の前面に一度も出たことのない新しい人物だ。70年間にわたり敵対してきた“古い惰性”からの脱却を狙う両首脳の意志が込められている。第二に、最高指導者と直通でつながっている交渉の窓口だ。“交渉の全権”を委任されたビーガン代表の地位はトランプ大統領の12月24日の写真が、金英哲を通さなくてもいいキム・ヒョクチョル代表の“相対的自律性”は国務委員会対米特別代表という肩書きが示している。国務委員会は金正恩委員長の事実上の秘書機関だ。第三に、キム・ヒョクチョル代表とビーガン代表は相手国の首脳と面会し、その意志・構想を直接聞いたため、交渉過程で相互不信と誤解を回避しやすいと言える。キム・ヒョクチョル代表は1月18日にトランプ大統領に会っており、ビーガン代表は昨年10月7日、ポンペオ長官の4度目の訪朝の際に行われた金正恩委員長との面会に同席した。

イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/881867.html韓国語原文入力:2019-02-1220:28
訳H.J

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