5・18光州民主化運動と関連して名誉毀損の容疑で起訴されたが裁判に出廷しなかった全斗煥氏に、裁判所が7日、拘引令状を発行した。全氏は昨年4月に出版した回顧録に、5・18当時戒厳軍のヘリコプター射撃を証言した故チョ・ビオ神父に対して「仮面をかぶったサタン」と書いて、チョ神父の名誉を傷つけた容疑で昨年5月3日に在宅起訴された。
光州地裁刑事8単独キム・ホソク判事は、全氏が自身の2回目の公判期日であるこの日午後、裁判に出廷せず法律代理人を通じて「インフルエンザの高熱で出廷できなかった」と明らかにし、3月11日に公判期日を再び決めた後「再び欠席する場合、強制拘引する」と明らかにした。光州地裁はこの日午後「3月11日を有効期間として全氏に対する拘引令状が発行された」と明らかにした。
刑事裁判の被告人が出廷しなければ、拘引令状の発行が可能で、拘引令状を通じて強制的に法廷に引致することもできる。全氏は昨年5月に裁判が始まった後、7カ月間にわたりアルツハイマー、インフルエンザなどを理由に裁判に参加しなかった。民主社会のための弁護士会・光州全羅南道支部長のキム・ジョンホ弁護士は「強制拘引の予告とは、3月11日に全氏が再び合理的理由なく裁判に出てこない場合、拘引令状を発行し強制召喚するということで、特権を与えずに裁判を進めるという意味が含まれている」と話した。
5月団体は「今度は全氏が自分で歩いて出てくるなり、あるいは強制召喚されて法廷に出てくるなり、2つの選択肢しかなくなった」として歓迎した。故チョ・ビオ神父の甥のチョ・ヨンデ神父は「全氏が堂々としたいならば、法廷に出てきてチョ神父と全氏のどちらがサタンかを決めなければならない」と話した。
全氏の法律代理人は「今回の期日は予測できない病気で出席できなかった。次の期日には必ず出席する」と明らかにした。これに先立って全氏は、昨年5月に名誉毀損容疑で在宅起訴されたが、裁判所移送申請と管轄移転の申請を相次いで出しながら、裁判をわざと遅延させようとしているという疑いを受けた。最高裁(大法院)1部(主審クォン・スンイル最高裁判事)は昨年11月、光州高裁の管轄移転の棄却決定に対する全氏の再抗告を棄却した。