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司法壟断の“主犯”ヤン・スンテ前最高裁長官、11日に被疑者として取り調べ受ける

登録:2019-01-05 05:59 修正:2019-01-07 11:04
前職の最高裁長官に対する検察の取り調べは憲政史上初めて 
強制労働事件めぐり戦犯企業側と接触し支援も 
「裁判官ブラックリスト」の作成・実行した張本人
ヤン・スンテ前最高裁判所長官が昨年6月1日、京畿道城南にある自宅近くの公園で記者会見を行っている。彼は検察による調査に応じるかどうかを問う記者団に「その時になって判断する」と語った=城南/イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 検察が4日、ヤン・スンテ前最高裁判所(大法院)長官(70)を11日に被疑者として召喚し、取り調べると発表した。司法府を率いた最高責任者が検察捜査を受けるのは史上初めてだ。ヤン前最高裁長官の容疑は、パク・ビョンデ、コ・ヨンハン元最高裁判事、イム・ジョンホン元裁判所事務総局次長ら主要被疑者の容疑が合わさって適用されたという。7カ月間の捜査で明らかになった裁判取引や裁判官への査察など、違法行為の大半がヤン前長官から始まっているということだ。これに先立ち、主な容疑者3人に対して逮捕状が請求されただけに、彼らの容疑の出発点であるヤン前最高裁長官に対しても、逮捕状が請求される可能性が高い。

 ソウル中央地検司法壟断捜査チーム(チーム長ハン・ドンフン3次長検事)は11日、「ヤン前最高裁長官を11日午前9時30分、被疑者として召喚し取り調べる予定だ」と発表した。検察は同日、ヤン前最高裁長官の弁護人に召喚の日付と時間を伝えた。検察関係者は「一週間前に召喚の事実を知らせたので、その日に出席するものと期待している」と話した。ヤン前最高裁長官は出国が禁止されている状態だ。

 ヤン前最高裁長官は昨年11月、拘束起訴されたイム元次長の控訴状に約100回名前が言及されるなど、検察の捜査初期から司法壟断事態を触発した張本人に挙げられてきた。検察は「裁判所事務総局長だったパク・ビョンデ、コ・ヨンハン元裁判官が、イム・ジョンホン元事務総局次長の容疑を分離して適用されたとすれば、ヤン前最高裁長官はこのように分かれた容疑を総合して適用される」と説明した。特に「裁判所事務総局の業務時間に指揮体系に基づいて(犯罪が)行われた。責任を分かち合うピラミッド構造」だとし、「事務総局長だけが最高裁長官に報告する仕組みではない」と話した。「ヤン・スンテ→パク・ビョンデ→イム・ジョンホン」、「ヤン・スンテ→コ・ヨンハン→イム・ジョンホン」の指示・報告はもちろん、「ヤン・スンテ→イム・ジョンホン」に直接つながる違法行為も多いということだ。これに先立ち、裁判所は「共謀関係の成立に疑問が持たれる」とし、パク・ビョンデ、コ・ヨンハン元最高裁判事の逮捕状を棄却した。検察が2人を飛び超えた「ヤン・スンテ→イム・ジョンホン」の指示・報告関係を具体的に言及したのは、ヤン前最高裁長官に対する逮捕状の請求を念頭に置いたものと見られている。

 検察は前職の最高裁長官という点を考慮し、「深夜の取り調べは行わない。通常の礼遇に沿って捜査する」としながらも、召喚調査が一度で終わらない可能性を示唆した。検察関係者は「2人の元最高裁判事も数回取り調べを受けた。ヤン前最高裁長官の場合、調査範囲が広すぎて一日で終わらせる分量ではない」と話した。

 昨年6月1日、ヤン前最高裁長官は京畿道城南市寿井区(スジョング)の自宅前で行った記者会見で、「裁判を駆け引きの対象にして方向を歪曲し、それで取り引きすることは考えられないことだ。決してそのようなことはしていない」と明らかにした。

キム・ヤンジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/877018.html韓国語原文入力:2019-01-04 21:02
訳H.J

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