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文大統領「軍が朝鮮半島平和の最前線に立つべき時」

登録:2018-10-02 06:31 修正:2018-10-02 08:09
国軍の日70周年記念式典 
 
今年の南北米対話の雰囲気を反映し  
行進なしで初めて夕方に式典が開かれる  
「挑発への報復」強調した昨年とは異なり  
朝鮮戦争当時の軍戦死者の遺骨奉還式も
文在寅大統領が今月1日、ソウル龍山区戦争記念館の平和の広場で開かれた第70周年国軍の日記念式典で敬礼している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が1日、国軍の日70周年を迎えて強調したのは、平和だった。文大統領は「軍が朝鮮半島平和の最前線に立つべき時」だとし、平和の時代における軍の使命を強調した。同日の行事は通常5、10年を周期にして、儀礼的に開かれてきた大規模な軍事パレードもなく、初めて夕方の時間帯に行われた。

 文大統領は同日夕方、ソウル龍山戦争記念館の平和の広場で行われた国軍の日70周年式典での演説で「今日、朝鮮半島で戦争の脅威を終わらせ、平和の時代を語ることができて、胸がいっぱいだ」としたうえで、「これからは韓国軍が朝鮮半島の平和の最前線に立つべき時だ。力を通じた平和は軍の使命であり、平和時代の真の主人公は強い軍隊だ」と述べた。彼は、軍が「強力な国防改革を通じて国民の軍隊として生まれ変わっている」とし、「頼もしい軍隊に支えられ、必ず平和を作っていく」と強調した。また、「私たちは今、平和の時代へと向かっている。名誉な軍人の道が、朝鮮半島の新たな歴史に刻まれるだろう」と述べた。

 「平和」に力点を置いた文大統領の記念演説は、今年3度の南北首脳会談とシンガポール朝米首脳会談で作られた対話ムードを反映したものと見られる。文大統領は、北朝鮮の核、ミサイル実験が頻発していた昨年、平澤(ピョンテク)2艦隊で行った国軍の日記念演説で、「無謀な挑発には強力で徹底した報復」や「勝てる軍隊」などに言及した。しかし、今年の国軍の日の行事には通常5、10年周期に開かれてきた大規模な街頭行進や新兵器の公開などもなかった。大統領府関係者は「朝鮮半島における最近の対話状況が反映されたもの」だと話した。今年の国軍の日の行事は初めて夕方に開かれ、主要地上波放送で生中継された。大統領府側は「平日午前に記念式を開くと、多くの国民が視聴できないため、悩んだ末にプライムタイムに行事を行うことにした」とし、「国民が記念式を見て、韓国軍を激励して慰める祭りとして、国軍の日の行事を行うため」だと話した。

 文大統領は午前中に城南(ソンナム)ソウル空港に出向いて朝鮮戦争の国軍戦死者64柱の遺骨奉還式に出席した。今回返還された韓国軍戦死者の遺骨は1996年から2005年まで北朝鮮咸鏡南道長津(チャンジン)や平安南道价川(ゲチョン)地域などで朝米が共同で発掘した遺骨ののうち、鑑識の結果、国軍戦死者と判明されたもので、68年ぶりに故国の地に戻ってきた。文大統領は太極旗に包まれた戦死者の遺骨に向かって挙手敬礼した後、64個の遺骨箱をすべて回りながら朝鮮戦争参戦紀章を捧げ、黙祷した。その後、文大統領は大統領府迎賓館で現役軍人や国連軍参戦勇士、報勲団体、遺族代表を招待し、祝賀昼食を共にした。大統領府で国軍の日の昼食会が開かれたのも今回が初めてだ。大統領府は「現役と予備役将兵らにきちんとした食事をもてなすという趣旨」だと説明した。この席には超大型のチョコパイと軍隊で作って食べる、いわゆる「グンデ(軍隊)リア」ハンバーガーの形の大型ケーキも登場した。

ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/864039.html韓国語原文入力:2018-10-01 22:18
訳H.J

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