文在寅(ムン・ジェイン)大統領が対北朝鮮特使団の訪朝を翌日に控えた4日、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談で「南北関係の改善と朝鮮半島の緊張緩和が、朝鮮半島の非核化と恒久的平和体制の構築に貢献するだろう」と述べた。
文大統領は「南北首脳会談開催の準備と完全な非核化を通じて、朝鮮半島における恒久的な平和の定着を達成する案などを協議するため、対北朝鮮特使団を派遣する計画」だとしたうえで、「今が朝鮮半島の平和定着に重大な時期であり、これは完全な非核化と共に進むだろう」と述べたと、キム・ウィギョム大統領府報道官が伝えた。トランプ大統領は「特使団が良い成果を収めることを心から願う」とし、「9月の南北首脳会談が南北関係の改善はもちろん、6・12シンガポール朝米首脳会談の合意事項の履行と対話などのためにも、よい成果を収めることを心から期待する」と答えた。両首脳は9月下旬、国連総会で直接会い、朝鮮半島問題関連の戦略と協力策を協議する案を検討することにした。同日の電話会談は、夜9時から50分間にわたり続いた。両首脳の電話会談は6月12日のシンガポール朝米首脳会談以来、約2カ月ぶりのことだ。文大統領は同日午後、特使団全員を含めた外交・安保長官会議を開き、特使団の任務を最終点検した。
対北朝鮮特使首席のチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長は記者会見を開き、「特使団は訪朝を通じて、北朝鮮側と南北関係の発展や朝鮮半島の非核化、平和定着問題を協議する予定」だとし、9月中に平壌で開催することで合意した南北首脳会談の具体的な日程と議題▽4・27板門店宣言の履行を通じた南北関係の発展策▽完全な非核化を通じた朝鮮半島における恒久的平和定着の達成案などが、特使団が議論する案件だと明らかにした。チョン室長は「文大統領の親書を持っていく」と述べた。特使団は5日朝、特別機便で西海(黄海)直航路で訪朝し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長など北指導部と面会した後、同日夕方に帰国する。