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北朝鮮、南側特使団の訪朝前日に「米国は北南関係を阻害するな」

登録:2018-09-05 05:29 修正:2018-09-05 08:00
労働新聞「非核化の成功確率落とす意地悪をしている」と指摘
「労働新聞」からキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮メディアが、「板門店(パンムンジョム)宣言」の履行などを通じた南北関係の進展に不満を示している米国を、公開的に批判した。

 北朝鮮労働党中央委員会機関紙「労働新聞」は4日付の6面に「北南関係を阻害するのは、米国の行く手を阻むことだ」という題名の記名論評を通じて、最近の米国の態度を批判した。同紙は「今年4月、歴史的な板門店宣言が発表された時、全世界が興奮し、米国は誰よりも両手を挙げて賛同を示した」としたうえで、にもかかわらず「北南間で進められる様々な協力事業について、不快感を露わにする声が連日太平洋の向こうから聞こえてくる。米国はなんとか報道官やら関係者やらを立て、南北関係の前進は非核化と厳格に歩調を合わせなければならないとか、南北協力事業はいかなる形であれ北朝鮮に対する経済的、外交的圧力を早期に減らして非核化の目標を実現させる確率を下げる結果を招くだろうなどと言い、意地悪をしている」と指摘した。

 米国務省報道官室関係者は先月31日(現地時間)、韓国政府の対北朝鮮特別使節団の平壌派遣について「南北関係の進展は非核化の進展と歩調を合わせて行われなければならない」という立場を表明した。これは米国が韓国政府に板門店宣言の履行や南北協力と関連し、速度調節を要求するような発言として受け止められた。

 特に同紙は、南北が板門店宣言で合意した南北共同連絡事務所の開設や南北鉄道・道路連結および現代化などをはじめ、今後の対北朝鮮制裁の緩和によって本格化できる開城工業地区の再稼動や金剛山(クムガンサン)観光再開などに対し、米国が「事あるごとに時期尚早と言い、後ろ脚を引っ張るような真似をしており、すでに予定されていた南北首脳会談まで気に食わないようで、韓米間に不協和音が流れているという不満の声をあげている」と指摘した。朝鮮半島の和合や繁栄、平和を祈願し、外交的解決策を支持していた米国の態度が変わったことを批判したものだ。

 実際、南北は先月23日、板門店宣言で合意した南北鉄道・道路連結および現代化事業に向けた共同調査として、南側の列車を新義州(シンウィジュ)まで運行し、北側の鉄道区間の状態を点検しようとしたが、国連軍司令部の承認拒否により計画が白紙化されたことで、米国の「主権侵害」をめぐる議論になった。

 「労働新聞」は「米国が北南関係の基本障害物となっている状況で、北南協力事業の成功的な推進は、南朝鮮当局の勇気と誠実さにかかっていると言ったある外国メディアの主張は、全面的に正しい」とし、「北南関係の動力もわが民族内部にあり、前進の速度も我々が決めたタイムテーブルにある」と強調した。朝米関係が行き詰った状況でも、南北間の板門店宣言は計画どおり進められるべきだという点を指摘したわけだ。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/860582.html韓国語原文入力:2018-09-04 14:01
訳H.J

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