チョ・ユンジェ駐米韓国大使は30日(現地時間)、マイク・ポンペオ米国務長官の4回目の訪朝取り消しで、朝米非核化交渉が揺らいでいることと関連して「北朝鮮も対話のモメンタムを持続する意志が確実だと見る」と話した。
チョ大使は、ワシントンの韓国大使館で開いた特派員懇談会で、朝米関係が6・12首脳会談前の強硬対立に戻るのではないかという憂慮に一線を画した。チョ大使は「北側も朝米関係の改善と非核化交渉の持続なしには、制裁緩和や経済協力・発展が難しいということをよく知っているので、(米国との)対話を維持していくと考える」と話した。また「ポンペオ長官の訪朝取り消し発表の後、まだ北朝鮮側から特別な反応がないと承知している」として「北側がこの問題にきわめて慎重に対応しようと努力していることの反映ではないかと考える」と話した。
北朝鮮は、ドナルド・トランプ大統領がポンペオ長官の訪朝を取り消させた先月24日以後、直接反応を出していない。ジェームズ・マティス国防長官の韓米合同軍事演習再開の可能性についての発言まで出ており悲観的展望が強まると、トランプ大統領は29日、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長と「幻想的な関係を持っている」として「トーン調節」に乗り出しもした。30日にもブルームバーグに「私は金委員長と良い関係を維持してきた」と述べた。その一方で「それは変わるかもしれない」とも述べた。
チョ大使は「南北関係の改善と朝米対話の持続および朝米関係の改善が相互に好循環できるよう追求すること我々の外交課題」と話した。彼は、開城(ケソン)南北共同連絡事務所の開所などをめぐる韓米の亀裂についての懸念に対しても「米国務省の報道官が明らかにしたように『誇張された報道』だと考える」として「韓米は共同状況室を運営しており、カン・ギョンファ外交長官-ポンペオ長官、チョン・ウィヨン国家安保室長-ジョン・ボルトン国家安保補佐官、駐米大使館-ホワイトハウス・国務省など、各級で緊密な協議と疎通をしている」と話した。
一方、スティーブ・ビーガン新任米国務省対北朝鮮政策特別代表が早い時期に韓国や日本を訪問すると発表された。彼は、ポンペオ長官からほとんど全権を委ねられ、朝米交渉をリードすると伝えられた。