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高騰する韓国の大学寮費…1人部屋1年最高78万円

登録:2018-08-21 23:42 修正:2018-08-22 07:40
大学教育研究所、昨年「大学別寮費用」を公開 
民間施設は高額…1人部屋は月3万円を超える所多数
大学の高額民間寮論議は昨日今日のことではない。2012年オキュパイ大学生運動本部の学生たちが、民間資本で建てられた西江大学のゴンザーガ寮の前で反対記者会見をしている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 大学寮の設立と運営に民間企業の参加が広がり、一部の大学では年間授業料に匹敵する水準の“高額寮費”を徴収する慣行が増えている。伝貰(チョンセ・まとめ払いの保証金による賃貸)保証金の1~2億ウォン(1000~2000万円)に当たる寮費用を、普通の学生が耐えられる水準に現実化する必要があるという指摘が出ている。

 21日、大学教育研究所(所長パク・コヨン)が公開した「2017年大学別寮費用現況」によれば、昨年全国63大学(国立大35校・私立大28校)が民間企業の設立した寮124棟を運営し、大学生約8万3千人を受け入れた。昨年の国内全大学寮収容人員が40万人程度である点を考慮すれば、寄宿大学生の10人に2人は民間資本の施設を利用したことになる。問題は、民間資本寄宿施設の利用費が過度に高いことだ。大学寮は、原則的に大学が直接設立し運営しなければならないが、2005年に関連法の改定で民間企業に門戸を開放した結果、起きた事態だ。

 実際、昨年民間資本寮を運営する63大学のうち、18大学(国立6校を含む)が1人部屋基準で月30万ウォン(約3万円)を超える寮費を徴収した。伝貰保証金基準で「1億ウォン(約1000万円)近い一部屋賃貸」という話が出ている。このうち延世大学新村キャンパスの「SK国際学舎」は1人部屋で月間寮費が65万5千ウォン(約6万5千円)で、年間の利用料は786万ウォン(約78万円)にのぼる。延世大学人文系列の年間授業料835万ウォンに肉迫する大金だ。

 建国大学の民間資本寮58万5千ウォン、崇実大学レジデンスホール54万9千ウォンをはじめ、慶煕大、高麗大、祥明大など月40万ウォン以上の寮費を払う学校も8大学あった。国立大でもソウル科学技術大(43万8千ウォン)、済州大(41万7千ウォン)が高い寮費を要求した。民間資本寮を運営する大学のうち、部屋一つを分けて使う2人部屋でも学生1人が負担する金額が30万ウォンを超える所が11ヶ所もあった。学生たちの民間資本寮費用が高くなったのは、民間企業が作った寄宿施設の所有権を大学に渡す条件で、政府が過度な恩恵を保証したためだ。実際、現行4種類の民間資本寮事業は、収益型民間資本事業(BTO)の一つの「幸福寮」方式に月24万ウォン以下(2人部屋基準)の“標準寮費”を遵守するようにした以外には、事実上特別な規制がない。幸福寮事業は、私学振興財団が事業費の半分を負担する。一部の事業に民間投資家の最小収益を保証して、費用負担をそっくり学生たちに転嫁する制度を維持している。

 イム・ウンヒ大学教育研究所研究員は「大学寮は、必須教育施設に該当するだけに大学が自ら設立し運営して、学生負担を最小化することを原則としなければならない」と話し、「ただし、すでに建てられた民間施設などを勘案し、実質的寮費用を減額する方案を含め公共施設への転換などを検討してみることができるだろう」と話した。

ホン・ソクチェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/858545.html韓国語原文入力:2018-08-21 19:25
訳J.S

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