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韓国外相「南北事業に制裁の例外が必要…制裁緩和ではない」

登録:2018-07-23 22:25 修正:2018-07-24 07:32
23日未明、訪米終えて帰国
20日(現地時間)ニューヨークでカン・ギョンファ外交部長官(中)が、マイク・ポンペオ米国務長官(左から2人目)と国連安全保障理事会理事国を相手にブリーフィングをしている=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 カン・ギョンファ外交部長官が23日、国連安全保障理事会理事国に向けてのブリーフィングで、対北朝鮮制裁と関連して「南北事業に必要な対北朝鮮制裁の例外を認めてもらうため(発言した)こと」としながら「今は(対北朝鮮制裁)緩和の段階ではない」と話した。

 米国訪問を終えてこの日早朝に仁川国際空港に帰国したカン長官は20日(現地時間)、マイク・ポンペオ米国務長官と進めた国連安保理理事会理事国ブリーフィングで、カン長官が対北朝鮮制裁の緩和を強調したと伝えられたことと関連してこのように明らかにした。

 これに先立って韓国外交部の高位当局者は20日(現地時間)、カン長官のニューヨーク訪問を契機とするニューヨーク特派員懇談会で、南北協力の過程での部分的な制裁免除と関連して「私たちは南北間の板門店(パンムンジョム)宣言の後続措置として(制裁の)例外が必要な部分がある」と明らかにした。この関係者は「北と対話と協力を進めていくにあたって、制裁の枠組み内で例外を認めてほしいということで、米国および安保理対北制裁委と協議して一つずつ解決していっている」と説明した。今後、南北が板門店宣言の履行を本格化する過程で、対北朝鮮制裁と関連して国連および米国と協議する部分が増えることを考慮した発言と見られる。

 これに先立って文在寅(ムン・ジェイン)政府は先月14日、南北将軍級会談で南北が軍通信線の復元に合意したことにより、国連対北朝鮮制裁委にこの事業全般に対する制裁例外の申請を行い、承認を受けた。4・27板門店宣言の履行過程で、韓国と北朝鮮が国連から制裁例外の承認を受けた最初の事例で、光ケーブル、ガソリン、車両など一部の搬入制限品目も北側に送ることができるようになった。朝米関係に明るい政府関係者は「(南北協力)事業が具体化されて増えているので、(対北朝鮮制裁に関連して)協議する部分も増えてきた」とし、「ただし(対北朝鮮制裁維持)原則があり、米国も(こうした状況を)よく知っているので、これをどのように解決していくか米国と協議中」と説明した。別の政府当局者も「対北朝鮮制裁の枠組みは認めるものの、南北首脳会談で決まった象徴的事業について制裁の枠組みを維持する中で履行する立場」と話した。

 カン長官が、国連ブリーフィングで南北事業と関連して対北朝鮮制裁の例外の必要性を強調したのは、対北朝鮮制裁局面でも南北経済協力の道を積極的に模索せよとの文在寅大統領の意向を反映したものという。言うならば、現在膠着局面にある朝米関係を南北関係の進展を通じて再び追求するための布石とも見ることができる。

 ただし、カン長官は、南北協力事業のための対北朝鮮制裁例外が全般的な対北朝鮮制裁緩和ではないとして線を引いた。彼女は20日の懇談会でも「(北朝鮮の)完全な非核化がなされるまで、北朝鮮の具体的な行動を牽引し遂げるために、国際社会が一つの声を上げ続ける必要がある」として「完全な非核化がなされるまでは制裁は維持しなければならないということに共感があった」と話した。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/854435.html韓国語原文入力:2018-07-23 11:47
訳J.S

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